アカデミック英語スキル その②

「レクチャーリスニング」と「ディクテーション学習」

海外の大学へ進学した学生の体験談として、「講義についていけなかった」「講義についていくのに苦労した」という声を多く聞きます。 海外の大学に入学できるだけの英語力はあったのに、授業についていけない…と聞くと、意外に思われるかも知れません。ですが、実際の授業で使われる英語は、英語能力試験のものとは大きく違い、実際の授業で苦しむ留学生は多いようです。

リスニング力を学ぶ方法としては、海外のニュースを聞く、海外のドラマや映画・アニメを観る、などの馴染みやすい方法が採り上げられますが、大学の講義を聴く・ネイティブの学生と渡り合う…という場面を考えると、それだけでは不十分です。

今回は、講義が始まってから「講義について行けない・内容が分からない」とならないために、「レクチャーリスニング(講義の聴き方)」「ディクテーション学習」についてご説明します。

レクチャーリスニング

「リスニング試験対策」と考えると、先ほど挙げたように「海外の映画やドラマを見る」「海外のニュースを聞く」という方法を思いつく方が多いでしょう。 英語に慣れる為の学習の初めや、海外旅行、あるいは語学研修に行く、ということであればそれも良いのかもしれません。

しかし、実際の大学の講義で海外ドラマのような会話がされることは、雑談以外ではほぼありません。聞き慣れた英語とはまったく違う英語が使われ、今話している言葉が何を説明しているのか、先ほどの話とはどう繋がるのか、それを判断するだけでも一苦労です。 また、専門用語が飛び交うような講義では、どこが専門用語なのか、ということすら分からなくなってしまうこともあるようです。 分からない言葉を後で調べようと思っても、どこが聞くべきポイントなのかを判断できなければ、膨大に出る「分からない言葉」を片っ端から調べていく方法は、あまり現実的ではありません。

やみくもに受講を重ねて慣れていくよりも、講義の中でどこがポイントとなるのかを判断する方法や、講師への質問の仕方などを事前に準備しておくことで差が出ます。

今の段階から、実際の講義を視野に入れて準備しておくと良いでしょう。

ディクテーション学習

「今までのリスニング対策では、大学の講義にはついて行けない」と聞くと、講義にあたってどんな対策をすれば良いのか不安になってしまうかもしれません。

今からできる効果的な学習方法のひとつに、「ディクテーション学習」があります。

この方法は、入学に向けた英語能力試験対策にもなります。 「ディクテーション」とは、英語を聞きながら、聞こえる言葉を全て書き出す、という単純な方法です。 「書き出す」とだけ聞くと、単純すぎてあまり学習効果がないように思うかもしれません。

しかし、この方法で手がかりになるのは「音声」だけなのです。 なんのヒントもない音声を聞き、どこまでが一文なのか、どこが名詞なのか、文の初めと終わりはどこか、記号はどこに置くのか 単語同士のlinking (繋がり)、強調されている単語及びフレーズ、といったことを瞬時に判断しなければいけません。 これには、英語を聞き取れる耳だけではなく、文法力・語彙力・文章構成力など、総合的な英語力が必要です。

海外の映画やドラマで話される英語は、日常で交わされている言葉遣いがほとんどですから、省略されている言葉、カジュアルに短縮されてしまっている言葉や流行の言葉などが多く、ディクテーション教材にはあまり適していません。

ディクテーション学習に適した教材に沿って繰り返し学習することで、リスニング力だけでなく、ライティングスキル・文章構成スキル・語彙力といった総合的な英語力を上げることに繋がりますから、早い段階から取り組むことをお勧めします。