アカデミック英語スキル その③

「ノートテイキングのテクニック」と「情報収集」

海外の大学に留学したいという希望がある場合、まず必要となるTOEFLやIELTS等の英語能力試験対策については、教材や学習方法なども巷にあふれていますから、どういったことが必要なのか、どのように勉強すればいいのか、ということは分かりやすく、対策も立てやすいでしょう。

しかし、「実際にどのように講義を受ければ良いのか」というところまで想像して、事前に対策を立てている人はとても少ないようです。

【レクチャーリスニング】の回でも取り上げたように、実際に留学してから「講義についていけなかった」という悩みに直面する人は、決して少なくありません。 海外の大学に入学出来るのですから、リスニング力は十分なはずです。 それなのに、講義についていけないとは、どういうことなのでしょうか。

「講義を受ける」というと、「講師の話を聞く」「ノートをとる」ということが一般的ですから、特段の難しさはないように思われますが、実際に講義を受けてみると、現実は想像とは大きく違ってくるようです。

「ノートテイキングのテクニック」

講義の際、「講師の言葉をノートにとる」と聞くと、とてもシンプルで分かりやすく、簡単なように聞こえます。

それでも、「講義についていけない」「ノートがとれない」という悩みが出てくるのです。 その原因はどこにあるのでしょうか?
「日本語での講義を聞く場合」を細かく分けて考えてみると分かりやすいかも知れません。

「講師の話をノートにとる」ということは、全てをただ速記する訳ではなく、ナチュラルスピードで話す講師の言葉から「ポイントとなるところ」「全体の流れ」更には、「課題となるレポートを書く上で必要となってくる部分」を、その場で理解して選び出す判断力が必要になります。

一般的なリスニング用教材では、大まかな段落ごとに間があったり、起承転結がハッキリしているため、ある程度予測をつけて聞くことができます。
しかし生の講義では、前の話に戻ったり、別の事例を挙げて説明し直したりと、テキスト通りには進みません。 生徒の英語力も考慮してはくれませんから、専門用語も飛び出します。 テキストや文献であれば、後から調べることも可能ですが、生の講義は一度限りです。また、板書を丁寧にしてくれる講師や教授は非常に少ないです。 ですから、講義で出た言葉をノートにとるだけでなく、瞬時に内容を理解し、さらに大事な部分がどこなのかを判断する力が必要になります。

講義についていくためには、リスニングが出来るということは大前提です。 その上で全体の流れを常に意識し、重要なポイントを判断して記録する「ノートテイキングのテクニック」が必要不可欠となってきます。

情報収集

ほとんどの大学には図書館がありますし、最近ではインターネットでの検索も一般的になりましたから、講義で分からなかったことや、補足情報、レポートに必要な文献などを探すことも容易になりました。

とはいえ、膨大な資料の中から必要な部分を探すためには、正確な「キーワード」を基に検索しなければなりません。

講義のノートを見るだけでその講義の内容が思い出せ、「キーワード」が分かる、というレベルのノートテイキングが出来ていれば、資料も格段に探しやすくなります。

そのためには、長時間の講義で出てきたポイントを羅列するだけではなく、記号や略語なども利用し、一目で全体の流れが分かるようなノートを作ることが大切です。

入学してから戸惑わないように、実際の記入例などを見て練習し、イメージをつかんでおくと良いでしょう。