カナダで生活し学ぶメリットは?デメリットはある?
海外の大学進学を考えているけれど、どこの国にするか決めきれない…そんな方のために、今回はカナダの大学へ留学するメリット・デメリットを紹介していきます。
カナダの特徴
カナダの特徴としてよく挙げられるのが「移民が多い」という点です。大都市では市民の半分以上がカナダ以外の出身者であるなど、日常生活の中で多民族国家であることが感じられるでしょう。公用語は英語とフランス語の二つあり、それぞれを第一言語とする人は英語が約58%、フランス語が約22%となっています。
国土が東西に長いことから、アメリカと同様、東海岸と西海岸とで気候が異なることも特徴です。東海岸では冬は氷点下になることがあり、積雪量も多いのに対し、西海岸では真冬の時期でも氷点下までは下がらないようです。
カナダの大学に進学するメリット
第一のメリットは、全体として教育水準が高いことです。日本では、カナダの大学はあまり知名度は高くありませんが、世界大学ランキングTimes Higher Educationでは200位以内に9校が、QS World University Rankingでは7校がランクインしています。
国内に約90校ある大学のほとんどすべてが州立であり、州政府による品質保証制度により教育の質や消費者保護が徹底的に審査されるため、どの大学も一定の教育水準が保たれています。
第二のメリットは、学部に留学する場合、高校卒業後ファウンデーションコースを経ずに直接入学することが可能だということです。アメリカの大学留学の際に必要となるSATのようなペーパーテストなどを使用せず、英語力と高校での成績、卒業証明により合否が判断されます。
第三のメリットは、在学中や卒業後、条件を満たせば就労ビザを申請することができる点です。カナダ移民局が認定するカレッジや大学の本科コースを6か月以上受講すると、在学中の就労ビザが申請でき、アルバイトなどができるようになります。また、公立カレッジ、もしくは大学を卒業後、Post Graduation Work Permitという就労ビザを申請することができ、最長3年間カナダに残って仕事をすることが可能です。
国内での就労経験は、その後永住権を取得したいと考えたとき有利になるため、カナダにいずれ移住したいと思う方にはおすすめの制度です。
第四に、英語のアクセントに癖がなく、聞き取りやすいことが挙げられます。また、移民が多いために多様性を認め合う文化が根付いており、英語があまり得意でない人に対して優しく接してくれる人が多いといわれているため、留学初期のあまり英語や生活に慣れていないときでも安心して過ごせるのではないでしょうか。
そして最後に、カナダは世界平和指数で11位、安全な都市ランキングでケベックが5位にランクインするなど、治安が良いことで知られています。もちろんあまり遅くには出かけない、夜道を一人で歩かない、など最低限の注意は必要ですが、海外で生活すると考えたとき、治安の良さは非常に大切だといえるでしょう。
カナダ留学のデメリット
デメリットとしては、ほかの国に比べて大学出願時に必要な成績の基準が高いということがよく挙げられます。ペーパーテストがない代わりに入学時のハードルが高く設定されているため、高校での成績に自信がない方はまず、比較的基準が高くない2年制のカレッジ入学を目指し、そのあと大学に編入するというのも一つの方法です。
また、気候の面では、東海岸に位置するトロントなどでは秋から冬にかけて長い雨期があり、冬の寒さは北海道に匹敵するほどともいわれています。一方西海岸に位置するバンクーバーなどでは、12~1月にかけて曇りが多くなり、気分が落ち込んでしまう人が多くなるようです。このような気候に影響されやすい人は、対策をしていく必要があるでしょう。
また生活面では物価が高く、外食や洋服、雑貨等にはほとんどの州で10%の消費税がかけられています。それに加えて、アメリカと同じようにチップを払う文化があるため、外食をする際は金額の15%前後上乗せして払うことになってしまいます。外食はなるべく控えたいと思ったら、自炊が苦手な人も留学前に簡単な料理を覚えたり、インスタント食品を持参するとよいでしょう。