アメリカで学生ビザで働くための4つの方法

アメリカに留学する際、学費のためであったり、仕事の経験を得るためだったり、あるいはお小遣いのために、バイトをしようかと考えるでしょう。
しかし、学生ビザでアメリカに留学している学生は、自分がしたい仕事をなんでもできるわけではないということを覚えておいてください。守るべき規定があります。アメリカで違法に働くと大変面倒なことになり、誰もそうなりたくはないでしょう。

まず最初にするべきこと

仕事を探し始める前に、学校の留学生オフィスのスタッフ(DSO)に連絡を取ってみてください。留学生サポートのための学校スタッフです。すでに留学しているなら、到着した際既にDSOと連絡を取っている事でしょう。もしそうでない場合は、学校側がサポートスタッフやサポート課を教えてくれるでしょう。
またDSOはアメリカで働く全ての学生が必要である、ソーシャル・セキュリティー・ナンバーの申請サポートをし、適切な手順を教えてくれます。

就業機会

アメリカ合衆国国土安全保障省は、アメリカでF1(学生)ビザを持つ学生が合法に働く4つの方法を挙げています。

1. キャンパス内雇用
2. キャンパス外雇用
3. カリキュラー・プラクティカル・トレーニング(CPT)
4. オプショナル・プラクティカル・トレーニング(OPT)

1. キャンパス内雇用

キャンパス内雇用はF1ビザの学生にとって最も制限なく得られるもので、キャンパス内の仕事や教育に関係のあるキャンパス外の仕事を意味します。
アメリカ合衆国国土安全保障省によると、”教育に関係のある”というのは、キャンパス外において以下の2点のうち最低1点の事項を満たしていなければなりません。

・学校が開設したカリキュラムに関連がある
・大学卒業レベルの契約をしている研究プロジェクトに関係がある

この定義の2点目は、多くの大学が町全体で教育パートナーシップを結んでいるため、強調しておきたいところです。
そのため言い換えれば、学校内の書店、図書館、寮、カフェテリアなどキャンパス内のどこかで働くことができるということです。あるいは、キャンパス外で学校と関係のある研究室のような場所でも可能です。
これは入学して最初の年から就くことができる唯一の雇用形態であり、授業開始の約30日前から申請することができます。
学期期間中の勤務時間は週20時間までと決められていますが、冬休みや夏休みはフルタイムで働くことができます。もしキャンパス内の仕事を1つ以上行うなら、合計の勤務時間が週20時間を超えないようにしなくてはなりません。

2. キャンパス外雇用

学校外の仕事は、既に1年間在籍し終わった留学生、そして経済面に困窮していると認められたり、差し迫った状況下にある学生のみが就くことができます。
アメリカ合衆国国土安全保障省によると、経済的に困窮していると認められるには”不可抗力の、予期せぬ状況”を必然的に伴います。具体的には以下のような状況を指します。

・学費援助やキャンパス内雇用の喪失(学生起因でない場合に限る)
・学費や生活費の大幅な増額
・学生が学費を支払っていた貨幣の大幅な暴落
・学生の学費援助に関する予期せぬ変更
・保険で賄うことのできない予期せぬ医療費
・その他の想定外の多額な費用

差し迫った状況下というのは”F1ビザの特定の学生のグループに影響のある世界規模の出来事や、また、天災、戦争、軍事的衝突、国全体あるいは国際的な金融危機などに限らず、著しく経済的困難な状況に陥るような出来事”と定義付けられます。
緊急事態にある国や地域からの留学生に対しては、一定の規制上の要件が緩和されることもあります。これは特別学生救出措置というものです。
キャンパス外の仕事に応募するときは、DSOに連絡を取りましょう。彼らは理由を鑑みて申請の最初の段階でキャンパス外の仕事を勧めてくれるでしょう。
アメリカ合衆国移民税関捜査局により、申請が行われている途中ではまだ仕事に就くことはできません。仕事のオファーを受けたらすぐに働くことができるよう、早めに申請をしましょう。承認されると週20時間働くことができるようになります。

3. カリキュラー・プラクティカル・トレーニング(CPT)

カリキュラー・プラクティカル・トレーニング(CPT)は、学校のカリキュラムに含まれているはずです。アメリカ合衆国国土安全保障省が説明するには、インターンシップやパートナー企業との実習のように、自分の専攻において実体験をさせてくれるように計画されています。
その他の雇用形態とは異なり、CPTは週ごとの時間制限無くフルタイムで働くことができます。また同時に複数のCPTの許可を得ることが可能です。
1年以上のフルタイムのCPTで働く場合は、オプショナル・プラクティカル・トレーニング(OPT)の資格はないということを覚えておいてください。OPTは後述します。
CPTの許可を得るには、学校で既に1年間の在籍を終えているか、そうでなければ至急CPTを必要とするプログラムに入っている大学院生でなくてはなりません。
ともかく、アメリカ合衆国国土安全保障省は最初のステップとしてDSOに相談することを推奨しています。

4. オプショナル・プラクティカル・トレーニング(OPT)

オプショナル・プラクティカル・トレーニング(OPT)は、自分の研究分野に関連のある一時的な雇用を意味します(例として、ジャーナリズムを専攻しているならテレビ局で働くなど)。資格がある学生は最大12か月間OPTで仕事に就くことができます

OPTには二種類あります:

(1) 課程修了前OPT: アメリカの大学にて丸一年を終了した学生が選ぶことができます。授業期間中は週20時間まで働くことができ、授業が無い期間はフルタイムで働くことができます。
(2) 課程修了後OPT: 研究課程を終了した後に申請することができます。課程修了後OPTの資格がある学生はパートタイム若しくはフルタイムを選択することができます。

DSOからの許可が必要となり、DSOは学生の申請を承認し、アメリカ市民権移民省に提出します。
課程修了前OPTと課程修了後OPTの両方に参加するなら、最大12か月の労働期間は二種類のOPTに振り分けられることを覚えておいてください。もし大学在籍時、9か月間の課程修了前OPTに参加するなら、卒業後に課程修了後OPTに参加できるのは3ヵ月間のみです。

STEM OPT延長

もし教育課程を終えて、課程修了前OPTに参加するなら、STEM OPT延長の資格を得ることとなるでしょう。それは研究プログラムに直接関係のある一時的な24か月間のトレーニングのことです。
この延長は、その時の雇用側がE検証プログラムに登録している必要があり、このリスト上にあるSTEM (science, technology, engineering, mathematicsのいずれか)分野の1つを専攻している必要があります。

法をかいくぐるようなことはしないで

もし自分で勝手な計画を考えているなら(例として自分の寮の部屋でレストランにしてしまった学生がいました)、アメリカ政府はそれを仕事と見なすことを知っておいてください。
合法に働くなら、資格を得て先述のOPTを申請してください。
雇用に向けて次の一歩を踏み出す際に、適切な許可無しに働くことは国外退去になったり、アメリカに二度と戻れなくなってしまう可能性があるという事を心に留めておいてください。
リスクは犯さないでください。今までつぎ込んできた努力や費用を全て台無しにするほどの価値はありません。手に入る情報をもとに、まずは自分の学校内から始めてみてください。

記事:WorldTrips ”4 Ways to Work in the U.S. with a Student Visa”
https://www.hccmis.com/blog/Posts/4-ways-to-work-in-the-us-with-a-student-visa