【大学/アメリカ留学】コミュニティカレッジについて

〇初めに:コミュニティカレッジとは

歴史的には、コミュニティカレッジは短期大学と呼ばれていましたが、短期大学という言葉は人気がなくなりました。コミュニティカレッジは、昔も今も、学生が社会人になる準備をする上で重要な役割を担っています。アメリカには1000校以上のコミュニティカレッジがあり、そのほとんどが、国内外の学生が初めて就職する際に役立つ様々な学位や(学位を伴わない課程の)修了証明書を提供しています。また、コミュニティカレッジは、進学を考えている学生にとって、伝統的な大学へのアクセスポイントとしての役割も担っています。

では、コミュニティカレッジと4年制大学との違いとは何でしょうか?コミュニティカレッジとは、その名が示す通り、主に周辺の地域社会に資する高等教育機関です。コミュニティカレッジは、数学や歴史など、4年制大学に編入できるような伝統的な科目を提供していますが、求職者のための履歴書作成支援や子供向けの水泳教室などのコミュニティプログラムも提供しています。コミュニティカレッジの人気が高まるにつれ、地元や世界各国から多くの人々が集まるようになっています。

〇学位プログラムの長さ

コミュニティカレッジと大学の大きな違いは、コミュニティカレッジは殆どの学位が2年で取得できるのに対し、4年制大学では学位取得に4年間かかることです。なぜ、大学では4年間かかるのにも関わらず、コミュニティカレッジでは2年で学位が取得できるのでしょうか?

4年制大学では、最初の2年間は自分の専攻に関係なく、数学や歴史などの一般教養科目(”gen-eds”)を履修します。つまり、大学の最初の2年間は、例えば専攻が建築学であろうと生物学であろうと、同じ一般教養修得要件を満たす必要があります。3年生・4年生になると、選択した学位課程(=専攻)に特化した上級の必修科目に集中することになります。

最初の2年間を大学で過ごす代わりに、まずコミュニティカレッジで2年間、一般教養科目を履修し、その後、伝統的な大学に編入して最後の2年間の学位課程を履修するという選択をする学生もいます。コミュニティカレッジで勉強を始めた学生は、ジュニアレベルで大学に入学できるため、学士号を取得するまでにあと2年だけあれば良いということになります。殆どのコミュニティカレッジは学士号を提供していません。その代わり、コミュニティカレッジは、修了書(certificate)と準学士号(associate degree)を授与しています。準学士号は、2年間(約60単位取得後)で取得できるように設計されており、英語や歴史、数学、政治、芸術、科学などのコア科目で構成されています。

〇キャンパスの広さ

学位取得に必要な期間に加え、コミュニティカレッジと大学のもう一つの大きな違いキャンパスの広さです。大学の規模はコミュニティカレッジよりはるかに大きく、アメリカには10万人以上の学生が在籍している大学もあります。コミュニティカレッジにはそれほど多くの学生が在籍していないので、出会う学生も少なく、キャンパスグループや活動も少ないということになります。
コミュニティカレッジではグループやクラブの数は限られていますが、通常、学生は、提供されているどの組織にも参加することができます。一方、大きな大学に所属する学生はクラブ参加への「承認」を得たり、投票が必要な場合があります。さらに、コミュニティカレッジの学生は、まだ存在していないクラブやグループの必要性があれば、それらを作ることを奨励される場合もよくあります。

また、キャンパスが小さいということは、移動が楽だということでもあります。アメリカで車をもつ予定があるのであれば、コミュニティカレッジのキャンパスでは駐車場へのアクセスに問題がないと知って嬉しいかもしれません。しかし、4年制大学、特に都市部に通う場合は、キャンパス内の駐車場が限られていることに気が付くでしょう。多くの学生、特に通学する学生にとって、駐車場探しは非常に頭の痛い問題で、プレゼンテーションや試験に向かっているときにその心配をするのは好ましくないでしょう。コミュニティカレッジではほとんど常に使用可能な駐車場が用意されている上、キャンパスが大学よりも小さいため、教室と駐車場の間で歩く距離も少なくて済みます。

キャンパスの大きさについて考慮すべきもう一つの重要な点は、ほとんどのコミュニティカレッジは4年制大学に比べてレクリエーション施設が小さく、施設も4年制大学ほど充実していない可能性があるということです。4年制大学では、最先端のジム、複数のテニスコート、プール、その他多くの特典を利用することができます。多くのコミュニティカレッジにはレクリエーション施設がありますが、大きな大学の施設に比べると規模は小さいです。

〇住居

大学では、学生はresidence halls やdormitories(dorms)と呼ばれる寮に住んでいます。寮は活動の中心地となり、日々、学生同士で盛んに交流し、互いに学ぶことができる場です。一方、コミュニティカレッジでは、必ずしも寮が用意されているわけではありません。コミュニティカレッジに通う学生のほとんどは、他の場所に住んでおり、授業をうけたり様々な活動に参加したりするためだけにキャンパスに通います。大半のコミュニティカレッジの学生は、キャンパス外の住宅を探さなければなりません。コミュニティカレッジでは、ほとんどの留学生がホストファミリーと一緒に暮らしているか、キャンパス近くのアパートで生活しています。

〇教育資金の調達

教育資金を調達する場合、多くの留学生は、貯蓄、ローン、奨学金、助成金を組み合わせて学費を支払います。留学生が利用できる奨学金があるかどうかは、学校の学資援助事務局や留学生担当のアドバイザーに問い合わせて下さい。また、学資援助に関するページで、留学生向けの奨学金やローンに関する情報を確認することもできます。

コミュニティカレッジの検索は、US School Searchから始めることができます。

記事:international student. ”What is a Community College?”

https://www.internationalstudent.com/study_usa/community-colleges/what-is/

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