【SSAT】SSATの数学:知っておきたい内容

〇初めに

高校数学のカリキュラムは非常に多岐にわたります。学校によって、数学の教育課程の内容と順序は大きく異なり、他の学校よりも数学の上級クラスを多く/あるいは少なく設置している場合もあります。
これによって、SSAT受験者が必ずしも不利になるわけではありません。
しかし、SSAT数学のために適切な準備をすることは重要です。このセクションの内容を知っているかどうかで、SSATのスコアが決まるといっても過言ではありません。

この記事では、SSATで出題される可能性の高い、数学のトピックについて下記のテーマに沿って説明します。

・SSAT数学:基礎編
・Upper Level(8~11年生用)SSAT数学のトピックリスト
・Middle Level(5~7年生用)SSAT数学のトピックリスト
・SSAT数学におけるその他の問題形式
・次に何をするべきか?

〇SSAT数学:基礎編

SSATの数学試験の内容に入る前に、まず基本的なことを説明します。

・SSATには2つの数学セクションがあります。ライティングサンプルの後、テストの最初にあるQuantitative 1セクション、バーバルセクションの後、テストの最後にあるQuantitative 2 セクションです。
・これら2つのセクションのスコアの合計が、SSAT数学の総合スコアとなります。
・どちらのセクションも25の多肢選択問題で構成されています。学生は、これらの質問に30分以内で答えなければなりません。
・電卓の持ち込みは禁止されており、試験は電卓無しでも解けるように設計されています。

SSAT.orgのポータルサイトには、両方の数学セクションに出題される数学トピックのリストが掲載されています。

Upper-LevelのSSAT数学Middle-LevelのSSAT数学
Algebra (代数)Pre-Algebra & Algebra (プレ代数&代数)
Computation (計算)Data Analysis (データ分析)
Geometry (幾何学)Geometry (幾何学)
Number Sense (数感覚)Measurement(測量)
Pre-Algebra(プレ代数)Number Concepts & Conversion (数の概念と変換)
Statistics and Probability (統計・確率)Statistics and Probability (統計・確率)

Upper LevelとMiddle LevelのSSATの数学の内容はかなり似ていることが分かります。
違いは、Upper LevelのSSATにおいては、与えられたトピックの中でより高度な問題を扱うということです。

〇Upper Level SSATの数学トピックリスト

それでは、SSAT.orgのポータルサイトで提供されている、より詳細なサブリストを実際に見てみましょう。これは、トピックのチェックリストとして、復習したり、追加の練習や準備が必要な箇所を特定するのに役立ちます。

●Algebra(代数)

General Problem Solving(一般問題)・速度=(距離)(時間)の公式を用いる問題
・変数の解釈
・不等式
・比と割合
Quadratic Equations & Functions
(二次方程式と関数)
・二次方程式の根・解の求め方
・関数
Equations Based on Illustrations
(図の方程式)
線分の長さを求める
Equations Based on Word Problems
(言語を用いた方程式の問題)
変数を含む式が与えられ、値を解くことを求められる
Expotential Expressions (指数式)指数の積の法則、負の指数
Polynomial Expressions(多項式)・FOIL(二項式同士の積の展開方法)
・因数分解
Radical Expressions (無理式)分母の有理化、多重根号式
Rational Expressions(有理式)有理式の乗算
Linear Equations(一次方程式)・y = mx+bの式の利用
・座標点を用いた傾きの求め方
・垂直
・平行の傾き
・傾き

以下に、Upper Level SSATの数学の代数問題の例をご紹介します。

●Computation(計算)

 

通常、SSATの計算問題では、以下の項目のいずれか(または全て)が出題されます。
・推計 (Estimation)
・分数、小数、パーセンテージ (Fractions, Decimals, and Percents)

 

以下は、SSATの計算問題の一例です。

●Geometry(幾何学)

Coordinate Geometry(座標幾何学) ・線の中点を求める
・図形の拡張
Perimeter, Area, & Volume
(周長・面積・体積)
・円の面積と円周率
・三角形、長方形、四角形の面積
・円柱の体積
Problems Using Shapes & Angles
(図形と角度を用いる問題)
・n角形の内角の和
・平行線の横断面
・平行線の横断面
Transformations (変換)原点を中心に図形の点、線、角度、頂点を回転させる

●Number Sense(数感覚)

通常、SSATの数感覚の問題では、以下のいずれか(または全て)について問われます。
・基礎数論 (Basic Number Theory)
・素数と合成数 (Prime and composite numbers)
・有理数 (Rational number)
・最大公約数、最小公倍数 (Greatest Common Factor, Least Common Multiple)
・計算/演算の順序 (Computation/Order of Operations)

以下は、SSATの数感覚問題の一例です。

●Pre-Algebra(プレ代数)

典型的なSSATのプレ代数の問題は、下記の内容や範囲のいずれかを含んでいます。

Place Value Concepts
(位取り)
Time/Money Concepts
(時間・お金に関する内容)
Computation with Whole Numbers
(整数の計算)
計算を用いる様々な問題数列、規則性、論理単位に関する問題
連立方程式図表/ラインプロットの読み取り除算の法則
除法の理解・除法を用いる問題図表/ヒストグラムの読み取り図表/折れ線グラフの読み取り
乗算の文章題負の数を含んだ演算図表/棒グラフの読み取
小数・分数を含んだ演算計算を含む文章題半径と円周

●Statistics and Probability(統計・確率)

 

計数・数え上げ(Counting) 配列、順列
平均値、中央値、最頻値
(Mean, Median & Mode)
・加重平均
・複数の数字の平均値を算出する
確率(Probability) 独立事象・従属事象の確率を計算する
集合論(Set Theory) 和集合・積集合の問題・用語

以下は、SSAT数学の統計・確率問題の一例です。

〇 Middle level SSATの数学トピックリスト

 

Fundamental Algebra
(基本的な代数)
・変数の解釈
・複数のステップを要する文章題
・方程式と不等式
Data Analysis
(データの分析)
・棒グラフの解釈
・ヒストグラムの解釈
・線グラフの解釈
Geometry
(幾何学)
・平面、立体図形
・変換幾何学
・円の幾何学―面積と円周を含む
・ピタゴラスの定理
・座標面
Measurement
(測量)
・面積、周の長さ、体積
・長さ・幅の問題
・時間、お金に関する問題
・角度の問題
Number Concepts
(数の概念)
・基本的な計算問題
・小数
・分数
・演算の順序
・百分率
・位取り
・演算の性質(計算法則)
・整数
・文章・言語問題
Number Conversion(数の変換) 小数、分数、百分率
Pre-Algebra
(プレ代数)
・概算、推定
・比と割合
・数列、規則性(パターン)、論理
・空間推論
・単位に関する問題
Statistics & Probability
(統計・確率)
・確率の基礎
・複合事象
・平均値、中央値、最頻値

 

〇SSAT数学におけるその他の問題形式

 

多くのSSAT練習用教材では、上述した問題以外のものもいくつか出題されています。それらの問題は、公式の試験で出題される場合もあれば、出題されない場合もあります。

 

例えば次のようなタイプの問題があります。
・一筆書きできる図形はどれかを問う問題
・大きな立方体の中に、小さな立方体が何個入るかを考える問題
・文字を含む数の長除法(筆算)問題
・絶対値
・xの代わりに * や # などの記号を含んだ「変わった記号問題」

 

SSATの資料をもとに、「変わった記号問題」の例をご紹介します。

 


 

If a@b= 3a + b, what is 2@4?
解答:aに2、bに4を代入し、3(2) + 4 =10となる。

 


 

〇次に何をすべきか?

 

ご覧の通り、本記事は重要なチェックリストです。SSATの数学に関して覚えておいて欲しい重要なことは何でしょうか?

 

1.試験の準備は早めに始める
多くの学生は学校でこれらの数学トピックをまだ習っていないため、新しいスキルを学ぶための時間を取りましょう。
因数分解や多項式、二次方程式、無理式、有理式、ピタゴラスの定理など、より高度な代数や幾何学の分野については、特にその必要があります。

 

2.様々な練習教材を試してみる
SSATはテストを公開していないため、多様な教材に取り組んでみることで、より多くのことを学べるでしょう。
また、SSATが出しているOfficial SSAT Guidebook(公式ガイドブック)やOfficial SSAT Practice Online subscriptionを購入すれば、オンライン上で練習することが可能です。その他には、Tutorverse社のテキストなどもお勧めです。

 

3.自分ができることに集中する
ここで紹介した全てのトピックを学習する時間はないかもしれません。それでも全く問題ありません。
主要なスキルに集中し、一度のテストに1回しか出てこないような難解な問題には時間をかけないようにしましょう。答えられない問題があっても、良いスコアを取得することは可能です。

 

SSATに関するその他の情報も知りたい場合、よろしければこちらもご覧ください。

 

出典:PrepMaven “SSAT Math: The Content You Need to Know”

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