〇初めに
SATの完全デジタル化と受験時間の短縮がテスト業界でビッグニュースになっています。しかし、最も大きな変更点はアダプティブテストモデルを採用したことです。
ほとんどの高校生にとって、アダプティブテストを受けるのも、それについて戦略を準備するのも、デジタルSATが初めてになるでしょう。この記事は、アダプティブテストモデルとは何か、学生たちにデジタルSATのアダプティブテストモデルがどんな影響を与えるかについてお伝えします。
〇アダプティブテストって何?
アダプティブテストは、生徒のレベルに合わせて難易度を調整し、生徒のパフォーマンスをその場で測定して、素早くスコアを決定するテストです。このモデルを採用することで、the College Boardは試験時間を短くし、問題数を減らしたにも関わらず、今まで通り1600点満点で点数を付けることができます。
アダプティブテストは大学院レベルで古くからありました。GMATのように問題によって難易度が変わるテストもあれば、一方で新SATのように一度に複数の問題を解いて受験者の成績を評価するテストもあります。
デジタルSATではどうなるか詳しく紹介します。
- 試験の各セクションは、2つの「モジュール」または問題セットに分かれています。まず、さまざまなコンセプトと難易度をカバーする問題からなる入門モジュール(モジュール1)から始めます。
- モジュール1での成績によって、2番目のモジュールの難易度が決まります。最初のモジュールの成績が良ければ、2番目のモジュールでより難しい問題が出題され、2番目のモジュールの成績によって最終的なスコアが決定されます。
- 逆に、モジュール1の点数が悪ければ、モジュール2の難易度は下がりますが、正解しても配点は低くなるでしょう。
新しいSATは、セクションアダプティブであることを覚えておいてください。リーディング&ライティングのセクションは2つのモジュールに分かれていますが、その成績が、その後に行われる数学のセクションの成績に影響を与えることはありません。
〇これは受験生にとってどのような意味をもつのか。
アダプティブテストでは、最初の問題での成績が全体のスコアに大きく影響します。好調なスタートを切った学生は、高得点を得ることができます。しかし、アダプティブテストモデルは、試験開始時の調子をつかむのに時間がかかる学生にとっては、困難となる可能性があります。
また、アダプティブテストは、試験が進むにつれて受験者が次の問題を考えすぎてしまい新たなストレスを感じてしまう可能性もあります。すでに試験をストレスに感じていて、うまくいっていないと感じているときに、2つ目のモジュールがそれほど難しくないと感じると、容易にパニックになったり、あれで良かったのだろうかと後悔してしまうかもしれません。逆に、最も難しい問題を解くのは気が重いものです。たとえそれが、あなたがうまくいっている証拠だとしてもです。
しかし、幸いこれらの懸念点は新しいものではなく、これまでやってきたSATの準備方法を大きく変える必要はありません。これまでと同じ内容を勉強し、本番前に模擬試験を受けることをお勧めします。その理由は次のとおりです。
- アダプティブテストでは、すべてのトピックの問題が出題されるとは限りませんが、個々のモジュールで出題される可能性のある内容については、準備しておく必要があります。
- SATのデジタル教材が発売されれば、模擬テストは2つに分けられたモジュール形式のアダプティブテストに慣れるための重要な機会になるでしょう。
出典:ArborBridge, “Digital SAT: What is adaptive testing, and what does it mean for me?”
https://blog.arborbridge.com/digital-sat-what-does-adaptive-testing-mean-for-me
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