〇はじめに

南カリフォルニア大学（USC）はロサンゼルスに位置する高いランクの私立校で、そのため毎年何千人もの優秀な志願者が集まります。USCを志願する場合、USCの入学条件がどのようなものか、また志願者として目立つためには何が必要なのか、疑問に思うことでしょう。

 

この記事では、USCに入学する方法を説明し、出願書類で改善できる具体的なヒントを提供します。USCは難関大学で、合格率は12％弱です。

 

USCの公式ニュースサイトでは、USCの学生についてこう説明しています：

 

「加重なしの平均GPAは3.91で、これは歴史的な高水準である。多様性を引き続き優先しており、大学1年生の割合は過去最高の20％を超えた。」

 

このデータだけを見ても、USCに入学するのは一般的にかなり難しいといえるでしょう。

では、USCはどのような志願者を求めているのでしょうか？

 

・USCは志願者に何を求めるのか？

 

USCは非常に競争が激しく、毎年非常に多くの志願者が出願するため、この学校は志願者に関して最高水準のものを求めています。

 

以下は、USCが出願者についてウェブサイトに書いている内容です：

 

「私たちは、USCで成長できると信じる学生を探しています。私たちの出願プロセスは、あなたがUSCで得られる多くの機会をどのように活用できるかを私たちが知るために、あなた個人のストーリーを発見するように設計されています。… 私たちは、あなたの学業成績、プログラムの厳しさ、作文能力、提出するテストのスコアなどを審査します。また、地域社会への参加、リーダーシップ、実績など、個人の資質も考慮します。」

 

USCは、数字（テストの点数や成績/GPAなど）に加えて、“個人的資質 “の高い志願者の入学を希望しています。このような資質は、学業または学業以外の業績、社会奉仕活動やボランティア活動、またはリーダーシップの経験（例えば、陸上チームのキャプテンであるとか、学校で寄付活動を企画し成功させたことがあるなど）を通して明らかにすることができます。

 

SAT/ACTの満点保持者であるアレン・チェンが、ハーバード大学に合格するための詳細なガイドで述べているように、USCは、ハーバード大学や他のトップスクールと同様に、課外活動で「スパイク」を持つ志願者、つまり特定の活動や興味に強い情熱を持つ志願者を好むといいます。

結局、USCには毎年70,000人以上の志願者がいるため、あなたの願書を際立たせる何かが絶対に必要です！

 

ここでは、USCが志願者に何を求めているかを知るために、最も成功した学生について説明します：

「USCの学生は、分野を超えて学び、多様なプログラムを活用することで、意欲的な知的・職業的目標を追求しています。USCの学生は、自分の居心地の良い場所から飛び出すことを厭いません。彼らは世界や他の民族、文化に興味を持ち、グローバルな視点から重要な問題を検討することを楽しんでいます。」

 

このように、USCは学問的な才能だけでなく、自分の限界に挑戦し、新しい分野を学び、グローバルな視野を持つ志願者を求めています。

 

・USCにアーリーアクションやアーリーディシジョンを申請できるのか？

 

他の多くの私立名門大学同様、USCもほとんどの専攻において、1年生を対象としたアーリー・アクション検討プランを提供しています。USCアドミッションズは、USCへのアーリー・アクションの申請について次のように述べています：

「アーリー・アクション（EA）は拘束力、制限のないもので、ポートフォリオやオーディションを必要とする専攻には適用されません。ただし、希望する専攻がアーリー・アクションに参加していない場合はこの限りではありません。ポートフォリオまたはオーディションを必要とする専攻（下記参照）に出願する学生は、通常決定プロセスの一環としてUSCメリット奨学金の対象となります。」

 

USCに早期出願して、その大学への関心を示すことはできませんが、入学審査委員会が何千通もの願書をふるいにかける際に考慮できるよう、その大学への関心を伝えることはできます（そして、絶対にそうするべきでしょう）。

 

〇USCへの出願方法

 

USCへの新入生出願者は、全員コモンアプリケーションを通して出願しなければなりません。USCの主な入学要件のチェックリストは以下の通りです。

 

• コモンアプリケーション
• USCライティング・サプリメント（コモン・アプリに掲載）
• 統一試験の最高スコア。SATとACTの場合、各セクションの最高得点が記録されます。USCではACT、SATともにライティング・セクションは課されません。出願者はAPテストのスコア、IBテストのスコア、TOEFLのスコアも提出することができます。
• 高校での履修科目と大学での履修科目が記載された成績証明書
• 推薦状-USCに提出する推薦状の数は、出願するプログラムや学部によって異なります。
• ポートフォリオ、ライティングサンプル、履歴書などの追加資料（特定のプログラム／学校が要求する場合のみ）
• 秋季の成績-Common AppのMid-Year Report Formから提出できます。

上記の通り、USC の一部の学校とプログラムでは、出願者に追加資料の提出を求めています。以下の表は、補足書類や情報（上記の全項目に加えて）を要求する学部とプログラムです：

 

学部・プログラム	必要な追加資料
建築学部	ポートフォリオ、建築に関するライティングとビデオ
ロスキー・スクール・オブ・アート・アンド・デザイン	アート／デザイン・エッセイ、創作経験のリスト、ポートフォリオ
アイオヴィン・アンド・ヤング・アカデミー・フォー・アーツ、テクノロジー＆ビジネス・オブ・イノベーション	プロポーズビデオ、ポートフォリオ、面接（採用された場合）
マーシャル・スクール・オブ・ビジネス – ビジネス学士課程	ビデオでの自己紹介、ワールド・バチェラー・イン・ビジネスのライティング課題（USCライティング・サプリメントに掲載）
スクール・オブ・シネマティック・アーツ*	映画芸術自己PR、ライティングサンプル、創作作品サンプル／ポートフォリオ、創作ポートフォリオリスト、ビデオ／写真サンプル、ビデオ紹介、志望動機ポートフォリオ、イメージエッセイ、オーディオポートレート、自伝的人物スケッチ、創作課題、「最もチャレンジングな瞬間」課題、プロジェクト課題、コラボレーション課題
グローリャ・カウフマン・ダンス・スクール	ポートフォリオ：ダンス履歴書、ショートアンサー、質問に対するビデオ回答、2つのビデオオーディションとその説明、3つのビデオデモンストレーション、2枚の写真（顔写真とアクションショット）、ライブオーディション（採用された場合。COVID-19の状況による）。
演劇学部*	顔写真、演劇履歴書、「テイク・スリー」イメージ課題、演劇教師／コーチからの手紙、作文問題、創作提出、オーディション用事前審査ビデオ、自己紹介ビデオ、ポートフォリオ、ライブ・オーディション（COVID-19の状況による）
ソーントン・スクール・オブ・ミュージック	ポートフォリオ、志望理由書、音楽履歴書、レパートリーリスト、自己紹介ビデオ（特定の専攻のみ）、プロジェクトビデオ（特定の専攻のみ）、補足エッセイ（特定の専攻のみ）、オーディション録音、ライブオーディション（COVID-19の状況により選択された場合）

*入学に必要な補足資料は専攻によって異なることがあります。

 

それでは、USCの主な期限を順におさらいしましょう。(2022年時点)

 

11月1日

• アーリーアクション（EA）選考および給付奨学金選考のための新入生出願締切日
  • 希望する専攻がEAに参加していない場合を除き、USCの給付奨学金を受けるにはEAに応募する必要があります。
  • ポートフォリオまたはオーディションを必要とする専攻に出願する学生は、レギュラー・ディシジョンの出願の一部としてメリット奨学金の対象となります。

 

12月1日

• レギュラー・ディシジョンの新入生および編入生出願締切日

• ポートフォリオまたはオーディションを必要とする以下の専攻の新入生・編入生出願締切日

• ドラマティック・アーツ（BFAプログラムのみ）

• 映画芸術と音楽（BFAプログラムのみ）

• グローリャ・カウフマン・ダンス・スクール

• ソーントン・スクール・オブ・ミュージック

• アイオヴィン・アンド・ヤング・アカデミー

 

1月9日

• FAFSAとCSSプロファイルの提出締切日（早期出願者で、必要経費に基づく学資援助を希望する場合

 

1月15日

• その他すべての専攻の新入生出願締切日（メリット奨学金考慮なし）

 

1月中旬から下旬

• アーリーアクションを選択した出願者に入学許可またはレギュラーディシジョンへの延期が通知される。

2月10日

• FAFSAとCSSプロフィールの提出締切日（早期出願者で必要経費に基づく学資援助を希望する場合

 

2月15日

• その他の専攻の編入学申請締切日（給付型奨学金は考慮されない）

 

3月2日

• FAFSAとCSSプロフィールを提出し、必要ベースの学資援助を検討する編入優先期限

• Cal Grant申請締切日（カリフォルニア州居住者）

 

4月

• 新入生通常入学決定者に入学可否の通知

 

5月31日

• (編入学志願者の場合）最終入学許可通知が発送される最終日

• (編入志願者の場合）奨学金ステータス通知最終発送日

〇USCの入学条件： 入学するための5つのヒント

出願のロジスティックスが分かったところで、USCに入学する方法を見てみましょう。全米で最も有名な大学の一つであるUSCに入学する可能性を高めるには、出願書類に何が必要なのでしょうか？

 

#その1：高いGPAを取得する

USCへの入学志願者は、一般的に非常に高いGPAを持っています。

 

2022年秋のクラスでは、25パーセンタイル／75パーセンタイルの高校GPAの範囲は3.82-4.0でした。つまり、入学志願者の大半は比較的優秀な成績で、ほとんど、あるいはすべてA、場合によってはBをいくつか取っていたことになります。

 

GPAが3.8を下回ると、USCに入学するのは難しくなります。したがって、できる限り高い成績、できれば少なくとも3.85程度を目指すのがベストです。そうすれば、平均以上にはなりますが、1つか2つのクラスでBを取ったとしても、それほど大きな痛手にはなりません。

 

高いGPAを維持するのが難しい場合は、どのクラスが成績を下げているかを把握し、そのクラスの勉強時間を増やしたり、家庭教師を雇ったりして、必要なサポートを受けることを検討しましょう。

 

#その2：厳密でやりがいのあるコースを履修していること

USCが志願者に求めたいもう一つの重要な点は、厳しくやりがいのある授業を履修している証拠です。理想的な志願者は、AP、優等、および／またはIBのクラスをかなり履修しています。

 

USCの学士課程入学試験ウェブサイトでは、理想的な志願者について以下のように説明しています：

「数学以外では、特定のカリキュラムは規定されておらず、必修でもないが、入学を許可された生徒は通常、英語、科学、社会、外国語、芸術の分野で最も厳格なプログラムを履修する。学生は、上級代数（代数II）を含む、少なくとも3年間の高校数学でC以上の成績を修めていることが期待される。専攻科目の準備には細心の注意が払われる。」

 

優秀な志願者は、授業の成績が良いことに加え、厳しい学業プログラム、特に志望専攻に関連した授業で優秀な成績を収めています。

 

もしあなたが3年生以下で、まだ難易度の高い授業を取っていないなら、翌年度以降、高校に在籍する年ごとに、AP、IBのクラスに申し込むようにしましょう。

 

自分がすでに得意としている分野や、勉強に大きな関心を持っている分野に焦点を当てた、やりがいのある授業を選ぶのがベストでしょう。例えば、科学が好きなら、APバイオやAPフィジックスを取るのがよいでしょう。

 

履修するすべてのクラスを超難関クラスにする必要はありませんが、少なくとも3年生からは、各学年3～5クラス程度の上級クラスを履修することを目標にしましょう。必ずしもこれらの科目に付随するAPテストを受けなければならないというわけではありませんが、大学の単位を取得できるかもしれないので、受けておくのは悪い考えではないでしょう！

 

#その3：SAT/ACTで高いスコアを獲得する

注：2022-2023年度に出願する学生は、USCは試験免除です。2021-2022年度の出願者の47％がSATまたはACTのスコアを提出しています。特に高いスコアを持っている場合や、GPAよりもスコアの方が自分の能力を表していると思う場合は、テストのスコア提出を検討してもよいでしょう。

 

一般的に、USCは優秀な志願者のSAT/ACTスコアがかなり高いことを期待しています。

 

以下は、2021年秋のUSC新入生クラスのSATとACTの50％中間の平均スコア範囲*です：

 

SAT

合計 1330-1520

エビデンス・ベースド・リーディング＆ライティン グ（EBRW）：650-740点

数学 670-780

 

ACT

合計 30-34

英語 32-35

数学 28-34

*各スコアの低い方が25パーセンタイル（志願者の25％以下がこのスコアを取得したことを意味する）、高い方が75パーセンタイル（志願者の75％以下がこのスコアを取得したことを意味する）。

 

USCに競争力のある志願者とみなされるためには、SAT/ACTのスコアがかなり高くなければならないのは明らかです。SATの場合、ほとんどの志願者は1330点以上、つまり全米で90パーセンタイル以上です。

 

一方、ACTの場合、ほとんどの志願者は最低30点、つまり全米で93パーセンタイルのスコアを持っています。言い換えれば、USCで25パーセンタイルのスコアを取るためには、受験者の上位5％に入る必要があるということです。

 

USCの25パーセンタイルの基準点を下回ったからといって、自動的に不合格になるわけではありませんが、他の優れた資質がない限り、USCに入学するのは難しいでしょう。

 

この「最低」基準値（SATで1330点、ACTで30点）を満たさない場合、最善の方法はSAT/ACTの点数を上げる努力をすることです。そのための一つの方法は、自分の弱点に対応したSAT/ACTの学習計画を立てることです。また、SATやACTのスコアアップのヒントになるガイドをチェックすることをお勧めします。

 

#その4：優れた小論文を書く

Common Appの小論文に加え、USC Writing Supplementの一部として、1つのより短い小論文を書くことが義務付けられています。エッセイの長さは250ワード以内、つまり一般的な大学入試のエッセイの約半分の長さでなければなりません。また、2つ目の任意のエッセイに回答する機会もあり、これも250語以内です。

 

必須と任意のエッセイの内容は以下の通りです：

 

「自分の学問的興味をどのように追求するつもりなのか、また、なぜUSCでそれを探求したいのかを具体的に述べてください。第一志望と第二志望の専攻について自由に述べてください」―必須エッセイ

 

「高校・中等教育学校の入学時から、秋学期または春学期に在学していない期間がある場合は、その期間について記入してください。夏休みは不要です。」―任意エッセイ

 

最初のテーマは、非常に人気のある「なぜこの大学なのか」というエッセイのバージョンです。USCは、あなたがどのように積極的に学問に取り組むか、そして最も重要なことは、なぜUSCで特に興味のある分野を学びたいかについて考えていることを見たいと考えています。一緒に勉強したい教授、参加したい研究プロジェクト、USCで利用したい具体的なプログラム、セミナー、留学の機会について言及することを考えましょう。

 

次に、2つ目のUSC補足エッセイの課題がありますが、これは任意です。しかし、夏休み以外で在学期間に穴がある場合は、このテーマにも回答することをお勧めします。学業成績の穴について説明し、出願者としての自分をアピールするチャンスです。あなたが納得できる範囲で、空白の期間に至った経緯、空白の期間に何をして過ごし、そこから何を学んだかを説明しましょう。

 

全体として、USCに優れたエッセイを提出するためには、具体的な詳細を使用し、自分の経験や感情を正直に述べ、送信する前に各エッセイを編集し、校正するようにしましょう。USCに関するガイドを読んで、さらに専門的なヒントを得ましょう。

 

プログラムによっては、追加のエッセイなどが必要な場合もあります。例えば、建築学部を志望する人は、建築学に関するライティングタスクで追加の質問に答えなければなりません。

 

これらの学校特有の小論文は、あなたが書かなければならない一般的なUSCの小論文と同じくらい、いえ、それ以上に重要です。なぜか？これらの小論文では、あなたの専攻分野に関連した、より具体的な質問がなされるからです。そのため、なぜあなたが志望する分野／プログラム／学校に興味があるのかを明確に説明できる必要があります。

 

#その5：印象的なポートフォリオを作成する （特定のプログラムでは必須）

USCの一部のプログラムでは、上記の一般的な要件に加えて、クリエイティブなポートフォリオの提出が義務付けられています。

 

ポートフォリオが必要な場合、あなたの出願書類の中で最も重要な部分の一つとなるでしょう。ポートフォリオはすべての指示に従い、100％オリジナルで、あなた自身のクリエイティブなマインド、能力、目標を象徴するものにしてください。

 

USCでポートフォリオの提出を義務付けている学部は以下の通りです：

 

• 建築学部
• ロスキー・スクール・オブ・アート・アンド・デザイン
• アイオヴィン・アンド・ヤング・アカデミー・フォー・アーツ、テクノロジー＆ビジネス・オブ・イノベーション
• スクール・オブ・シネマティック・アーツ
• 演劇学部
• グローリア・カウフマン・ダンス・スクール
• ソーントン・スクール・オブ・ミュージック

出典：How To Get Into USC : 5 Expert Admissions Tips
https://blog.prepscholar.com/how-to-get-into-usc