【SSAT】Verbalセクション入門
はじめに
SSATにはVerbal(語彙)セクションが含まれます。
このセクションでは、学生たちはSynonyms(同義語)とAnalogies(類推)の問題に回答しなければいけません。
SSATのVerbalセクションで最も気が遠くなる側面は、非常に多くの単語がそのセクションに現れることです。英語という言語では現在、171,476語もの単語が使われているのですから!
しかし、いくつかの賢い戦略と効果的な語彙構築計画があれば、試験当日にはVerbalセクションで得点を稼ぎ、SSATを有利に進めることができます。
<目次>
1. Verbalセクションの基礎知識
2. Synonyms:同義語セクション
3. Analogies:類推セクション
4. Verbalセクションのヒント&コツ
5. 次のステップに向けて
1. Verbalセクションの基礎知識
SSATのVerbalセクションは大抵、SSATの準備を始めたばかりの学生たちにとって最も得点率が低いセクションです。
事実として、学校は学生たちに語彙を教えることに多くの時間を割きません-試験問題レベルの語彙については特にそうです。しかし、安心してください。Verbalセクションは得点率の改善が最も簡単なセクションのひとつでもあります!
学習のヒントについてお話しする前に、Verbalセクションの概要を説明します。
- 30分 / 60問の複数肢問題
- 2つのセクション:SynonymsセクションとAnalogiesセクション
上級SSATは当然、中級SSATよりも高度な語彙力を問います。
どちらのVerbalセクションも学生の語彙範囲を測ると同時に、Analogiesセクションは単語間の関係性を見極める要素が追加されます。それでは各セクションについて詳しく見ていきましょう。
2. Synonyms:同義語セクション
Synonymsセクションでは、学生たちは単語を与えられ、そして最も近い意味の単語やフレーズを見つけることを要求されます。
こちらがSynonymsセクションの例題です。
IRATE: |
A) angry |
B) nervous |
C) elated |
D) shy |
E) thoughtful |
正解: A
SSATに出題される単語を網羅したリストは存在しません。つまり、Synonymsセクションに備える最も確実な計画は、多くの語彙を習得することに限ります!
しかしながら、SSATを受験する学生のほとんどは時間に余裕がありません。とりわけ、相当数の語彙を増やすために割く時間などありません。
こうした理由から、素早く効果的に高度な用語の理解を伸ばすためには次の戦略をおすすめします。
語根と接頭辞・接尾辞を学ぶ
英語という言語はたくさんの小さな要素から成っています。その多くはラテン語とギリシア語由来です。もしあなたがこうした要素のたったひとつだけでも知っていれば、その要素をさらに10以上の単語の中で意味付けることができるかもしれません!
インターネットや語彙力増強に注力した本を見れば、語根、接頭辞と接尾辞のリスト(中にはSSATに特化したものもあります)をたくさん見つけることができます。
インターネットでQuizletのオンラインSSATボキャブラリーリストを検索する、またはMerriam-WebsterのVocabulary Builderの本を買うところから始めてみるといいでしょう。
- 語根はそこから他の単語が派生する、単語の一部のことです。
たとえば、“bene”はラテン語の「良い」という意味の単語に由来します。 Bene は英語のbenefactor, benefit, benediction, beneficiary, benevolent…といった単語の中に含まれます。もう仕組みはわかりますよね!
○ 接頭辞は単語の頭に置かれる文字のグループのことです。
たとえば、“anti-“ は 「に対して」 や 「反対側の」を意味するギリシア語由来の接頭辞です。Anti は英語のantihero, antibiotic, antiseptic などの単語の接頭辞として挙げられます。
○ 接尾辞は単語の終わり(尾)に置かれる文字のグループのことです。
たとえば、“-logy”は「の科学、研究」を意味するギリシア語で、biology, astrology, cosmologyなどに含まれます。
SSAT頻出単語リストを使って勉強する
参考書やオンライン単語帳にはたくさんの単語リストが存在します。そういったリストには学習段階に適した習得すべき単語が並んでいるので、単語学習のスタートとして適切かと思います。
しかしながら、そのリストからSSATに出題されるという保証はありません。
単語帳を作る
暗記カードは新しい単語の知識を定着させる際に役立つ素晴らしいツールです。
Quizlet がお気に入りのオンライン単語帳サイトだという学生は多いですが、古典的な紙の単語帳でも全く問題ありません。
適切に推測する
一般的には、2択まで選択肢を絞ることができたなら、50%の確率で正解を選ぶことができると言われています。
もちろん、誤答1つにつき1/4点減点されるSSATの得点計算ルールは常に心に留めておいてください。
3. Analogies:類推セクション
Analogiesセクションでは、学生はある特定の関係性を示す2つの単語を与えられます。
それから、文意を最もよく表す選択肢を選ぶことを要求されます。
こちらがAnalogiesセクションの例題です。
Gargantuan is to big as: |
A) hot is to steamy |
B) thirsty is to dry |
C) pleasant is to melody |
D) clumsy is to coordinated |
E) ecstatic is to happy |
正解: E
補足説明: “gargantuan”が非常に大きい(big)ことを意味するのと同様に、 “ecstatic”は非常に幸せ(happy)なことを意味します。関係性が同等といえます。
関係性を特定しなければならないので、AnalogiesセクションはSynonymsセクションよりもスキルが求められます。しかし、それはつまり、戦略を有効に活用することでこのセクションで高得点を獲得できるということでもあります!
これからおすすめの戦略を紹介します。
類推の「カテゴリー」に注目してみましょう
先ほどの例題で、2語が「同等」といえる関係性について扱いました。これは1つめの単語が2つめの単語のより極端にしたもの(その逆もまた然り)であるといえます。
これはAnalogiesセクションでみられる関係性の「カテゴリー」のうち、たった一例に過ぎません。Synonymsセクションに出題される単語を網羅したリストがないように、Analogiesセクションに出題されるカテゴリーの完璧なリストもまた存在しないのです。
とはいえ、一般的な関係性のカテゴリーはいくつか挙げられます。下記のリストをご参照ください。
- 場所
- 時間
- 大きさ
- 素材
- 一部と全部
- 具体と一般
- 原因と結果
- 同義語
- 反義語
- 同等
- 行為者と行動
- 生産物と生産者
- ツールとユーザー
- ツールと用途
出題の単語に合わせた具体的なrelationship sentence(関係性の文章)を作る
作った文章をもとに回答を選びましょう。
たとえば先ほどの例題で、“If you’re gargantuan, you’re big(もしあなたが巨大なら、あなたは大きい)” という文章はrelationship sentenceとして大雑把すぎます。これをもとに回答しようとすると、すべての選択肢が正しく思えてくるでしょう。
“Gargantuan is a stronger version of big(巨大は大きいの強調形だ)” はより具体的で、正解肢へと導いてくれるrelationship sentence でしょう!
関係性がない選択肢を消去する
Analogiesセクションの問題の正解肢は問題中の単語の特定の関係性を明確に示します。もしあなたが2語の間の関係性を確立できないなら、その選択肢は自動的に正解肢から弾かれるということです!
このポイントを示す例題がこちらです。
Insult is to offense as: |
A) laugh is to joy |
B) fabricate is to falsehood |
C) injure is to prepare |
D) innocent is to child |
E) forge is to creation |
選択肢Cの“injure”と“prepare”には関係性がないのでCは即座に選択肢から排除することができます。
4. Verbalセクションのヒント&コツ
Verbalセクション(上級または中級)で成功するためのヒントを他にもいくつかご紹介します。
(1) 文脈と含蓄を使う
知らない単語が出てきたら、文脈(これまでにその単語を耳にしたかもしれない文章の流れ)または含蓄(ポジティブ/ネガティブな意味合いなど)を使いましょう。
たとえば“jubilation”という単語について、あなたはお祝いのダンスの名前で見たことがある、と思い出すかもしれません。それから、幸せと勝利を感じながらするべき何かのことだ、と推論してみてはどうでしょうか。
あるいは“miserly”という単語から、何か惨めなものを思い起こすことができるでしょう。そしてそれをもとにネガティブな意味の選択肢を選ぶことができるのではないでしょうか。(miserlyはお金に不寛容、ケチな人を意味します。)
(2) 同形同音異義語に注意
同形同音異義語は同じ綴りで異なる意味を持つ単語です。たとえば“foil”は「薄い金属の板」または「妨げる」を意味します。
選択肢に最もよくあてはまるのはどの意味か、常に念頭に置きましょう。
(3) 最も良い「質の悪い」選択肢を選ばなければならないこともあります
正解肢はもっともわかりやすく単語を定義しているとは限りません。そしてそれに混乱する学生もいます。
そんな場面では、あなたがすべきことは「悪い」選択肢の中から最も良いものを選ぶことだと思ってください。
こちらが例題です。
THWART |
A) approve |
B) facilitate |
C) confuse |
D) conceal |
E) forgive |
正解: C
“thwart”は何かを阻止することだ、とかなりの自信を感じているかもしれませんが、その選択肢はここに並んでいない様です。
しかし、その狙いを最もよく表現する単語を探すと– “confuse” – 正解肢を見つけることができますね。
(4)考えられる関係性を全て考える
複数のもっともらしい正解を持つ問題もあると気付くかもしれません。そのケースだとしたら、出題の単語の間で考えられる関係性をさらに考えましょう。
こちらに、これを示す例題があります。
Carousel is to horse as: |
A) hospital is to waiting room |
B) anthology is to story |
C) sun is to planet |
D) bike is to wheel |
E) fleet is to ship |
正解: C
一見、この問題は行き止まりのように感じるかもしれません。“horse”は“carousel”の「一部」です。この関係性を踏まえると、複数の選択肢が「全体と一部」のカテゴリーに該当しませんか?
しかしながら、関係性を特定するための別の方法を考えると、ちょうど惑星が太陽の周りを軌道に乗って回るように“horse”は“carousel”を回転する、と推論することによって正しい答えにたどり着くことができます。
5. 次のステップに向けて ―どう始めたらいいの?
どのようにSSAT Verbalセクションの準備を始めるのが最善の道でしょうか?私たちがおすすめする 方法をご紹介します。
早くから語彙テストの準備を始める
これまで何度も述べてきたように、語彙力を身につけるには時間がかかります。多くの単語を知るほど、正答率は上がります。
より多くの時間を語彙の学習に割くほど、より多くの単語を知ることになるでしょう!
500単語を一度に記憶しようとしない
そんなに覚えられません!一度に覚えるのは5-10単語に集中して、そのボキャブラリーセットごとの復習を繰り返した方が良いです。さらに重要なのは、ただ復習するだけでなく、習得している単語を使いながら覚えるように意識することです。
新しい単語を学校の課題や自分の習慣に取り入れて、それらを確実にあなたの語彙の一部にしましょう。
幅広く読む!
単語が使われている文脈をより深く理解することで、その単語があなたの記憶により強く残るはずです。
文章を読めば、あなたの語彙構築を補う幅広い種類の新しい単語に出会うことができます。ハイレベルのノンフィクション文章や社説、雑誌の記事や新聞記事などのような、上級リーディング素材の理解を目指しましょう。
他のどのセクションよりもSSATのVerbalセクションは、少しずつ、しかし着実に語彙を更新することが高得点への鍵になります。
だとすると、SSATのVerbalセクションのために勉強することは貯金箱にお金を入れるようなものです。毎日少しずつ積み立てているときは到達点が見えないように思うかもしれません。しかし、時間をかけて勉強し続ければその分だけ、数か月後には大きな成果がスコアの伸びに現れることでしょう。
出典:Your Introduction to the SSAT Verbal Section
https://prepmaven.com/blog/preparing/the-ssat-verbal-section/
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