【アメリカ大学】リベラルアーツカレッジとは?学生が知っておくべきこと

はじめに

リベラルアーツカレッジは、伝統的に、特定の専門的トレーニングよりも、幅広い学問と個人の成長を重視しています。

幅広い学問的探究に重点が置かれているリベラルアーツカレッジでは、学生は自由に探求することができると一般に考えられています。

リベラルアーツカレッジは、少人数制のクラス、幅広いカリキュラム、緻密なコミュニティを通じて、知的好奇心旺盛な学生を、専門職で多才に活躍できる自由な発想の持ち主に育てるように設計されている、と専門家は言います。

「目標は、幅広い教養を身につけ、さまざまな分野の知識を理解し、学習方法を学び、ある種の専門性を持つことができる、バランスのとれた社会人になることです」と、全米各地にオフィスを持つ大学入学コンサルタント会社、グレートカレッジアドバイスの創設者兼 CEO であるマークモンゴメリー氏は言います。

 

同時に、リベラルアーツカレッジに関する一般的な概念の中には誤解もあると言います。例えば、「リベラルアーツ」という言葉は、政治的な同盟関係を反映したものではありません。

「学生たちは混同しがちです」とモンゴメリー氏は言います。「『リベラル』とは、自由、つまり精神の自由を意味します」。

ニュージャージー州にある主に黒人のリベラルアーツ教育機関、ブルームフィールド カレッジの学長であるマルチェタ・エバンズ氏は、リベラルアーツカレッジの学生構成についての一般論を述べないように入学希望者に警告しています。これらの学校の授業料は他の大学よりも高いことが多いため、裕福な学生だけが通っていると考える人もいますが、それは間違いです。

「一部のリベラルアーツの教育機関には非常に恵まれた家庭の生徒がいる」「しかし、私の学校のように、多くの子供たちが大学第一期生である大学もあるのです」と彼女は言います。

 

リベラルアーツカレッジとは?

リベラルアーツカレッジは、人文科学、科学、社会科学などのリベラルアーツ分野の学位に重点を置いている4年制の大学です。 マサチューセッツ州のウィリアムズカレッジの学長であるモード S. マンデル氏は、リベラルアーツ教育を「一般教養への入門」と表現しています。全米大学協会は、同校が「学術的学習と経験的学習」を統合し、「仕事、市民権、生活に不可欠な」スキルを養うことに重点を置いていると述べています。 ほとんどのリベラルアーツカレッジでは、ビジネススクールやエンジニアリングスクールのような、特定の職業実践のための専門的訓練を学生に与えることを目的とした、個別の専門教育プログラムを提供していません。リベラルアーツスクールの学生は通常、専攻に関係なく、一般教養科目を受講する必要があります。たとえば、カリフォルニア州のポモナカレッジでは、学生は、社会制度と人間行動の要件を満たす必要があり、人類学、公共政策分析、社会学などの分野のコースを受講することでこれを満たすことができます。

 

リベラルアーツカレッジと大学の違いは?

リベラルアーツカレッジはそれぞれに特徴がありますが、そのほとんどは次の3点で大規模大学と異なります。

  • 規模
  • 教育アプローチ
  • 学費

 

規模

リベラルアーツ カレッジは一般的な大学よりも小規模である傾向があります。

U.S. News ランキングで上位 50 位に入った全米リベラルアーツカレッジの 2020 年秋の学部生の数は、すべて 5,000 人未満でした。同じ年に U.S. News によってランキングされた上位 50 位の公立大学のうち、同じことが当てはまったのはわずか 8 校でした。

ほとんどのリベラルアーツカレッジは、他の大学とは異なり、大学院プログラムを提供していません。また、キャンパスやクラスの規模が小さい傾向があり、実際、多くのクラスは 20 人未満です。

エバンズ氏によると、一部の学生は、こうしたより親密な環境が作り出すコミュニティ感覚に安心感を覚えます。「一部の学生は大規模な環境で成長します」「他の学生は、より小規模で家族のような環境を必要とします。」と彼女は言います。

専門家によると、一般的な大学と比べて、リベラルアーツカレッジの学生は、学生と教師の比率が低いため、教授とより容易かつ定期的に交流できるといいます。

「教授と関係が築ける、贅沢な教育です」とモンゴメリー氏は言います。

ノースカロライナ州アッシュビルを拠点とする独立教育コンサルタントのペギーベイカー氏は、リベラルアーツカレッジの授業には「真の指導がある」と言います。「リベラル アーツカレッジに通って教授と関係を築く学生をいつも見ていますが、それが大きな違いを生みます」とベイカー氏は言います。

リベラルアーツカレッジの学生は、通常、大規模大学の学生よりも課外活動に参加しやすいとモンゴメリー氏は言います。

「リーダーシップを発揮したり、参加したりする機会が、広い意味で多いのです」「クラブの会長になりたいなら、小規模な大学の方がなれる可能性がはるかに高くなります。」と同氏は言います。

そして、ほとんどのリベラルアーツカレッジは学部生のみを対象としています。「大学院生でなければできないような研究へのアクセスや、研究室助手の仕事ができるのです」とベイカー氏は説明します。

 

教育アプローチ

ほとんどの大規模大学は、リベラルアーツカリキュラムを採用した文学士の学位を提供しています。この種の学位は、幅広い教育と、コミュニケーション能力や文章力、分析的思考力、リーダーシップ能力などのいわゆるソフトスキルを重視します。

モンゴメリー氏によると、リベラルアーツカレッジでは、専攻に関係なく、すべての学生がこのリベラルアーツのカリキュラム設計に従います。

またモンゴメリー氏は、特定の職業上の興味を持つ学生は、学校探しからリベラルアーツカレッジを除外すべきではないと指摘しています。リベラルアーツカレッジは、エンジニアリングやビジネスなどの分野でのキャリアに備えることもできます。

多くのリベラルアーツカレッジにはファイベータカッパソサエティの支部があります。PBK とも呼ばれるこの権威ある全米学術栄誉協会は、大学で芸術と科学の分野で優秀な成績を収めた学生を表彰します。

 

学費

多くのリベラルアーツカレッジは私立の機関であり、政府から直接資金提供を受けていません。その結果、リベラルアーツカレッジは、公立学校よりも授業料に大きく依存しています。

将来の大学生とその家族は、奨学金が適用される前の年間の教育費の総額である高額な学費を理由に​​、リベラルアーツ系の学校を敬遠することがあります。しかし、専門家はこれらの数字は誤解を招く可能性があると指摘しています。

モンゴメリー氏は、リベラルアーツカレッジは、その学校に興味を示した学生に成績優秀者奨学金を寛大に提供していることが多いと指摘しています。

 

出典:What a Liberal Arts College Is and What Students Should Know
https://www.usnews.com/education/best-colleges/articles/2018-12-07/what-a-liberal-arts-college-is-and-what-students-should-know

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