アメリカの大学の出願校数を決めるための5つのステップ
●はじめに
アメリカには1,000校以上の4年制大学があります。「その内のいくつかの大学に願書を提出することが重要である」というのが多くの専門家の意見ですが、「いくつか」とは一体どのくらいの数なのでしょうか?
人生のほとんどのことがそうであるように、正解は個人によって異なります。「いくつか」というのは、あなたが自信を持って出願シーズンを迎えることができるだけの数です。
ここでは、あなたのマジックナンバーを選ぶための5つのステップをご紹介します。
●ステップ1:入試予算の決定
大学への出願を始める前に、入試にかけられる資金を把握しておきましょう。ACTやSATなどにはお金がかかりますし、キャンパス訪問にもお金がかかります。また、願書の提出にも費用がかかります。学費に比べれば小さな金額ではありますが、入試費用はあっという間に膨らんでしまいます。あなたの予算では、いくつの学校に出願することができるでしょうか?
なお、SATまたはSAT Subject Testの受験料が免除されている場合は、4つの大学の出願料免除を受けることができます。Common Application(共通願書)を受け付けている全ての学校では料金免除を受け付けていますが、その他の大学では受け付けていない場合があります。各校のポリシーはこちらでご確認ください。
●ステップ2:自分が志望する専攻の希少性を考慮する
とりわけ、狭い分野を専攻したい場合、そのような専攻を設けている大学が比較的少ないということに気付くかもしれません。例えば、宇宙生物学の学部を設置している大学は数える程しかありません。あなたの専攻が珍しいものである場合、それを提供している大学に出願しましょう。最終的に、英語を専攻したい人よりも出願校数が少なくなるかもしれませんが、それは全く問題ありません。
このステップの補足は、以下の質問に集約されます。”専門的な大学施設は、キャリアプランにとってどれほど重要か?” というものです。
私が大学を受験したとき、私は素粒子物理学を研究するキャリアを思い描いており、キャンパス内に機能的な素粒子衝突型加速器があるかどうかは、私の大学選びの重要な基準の一つでした。アメリカではほとんどの大学が物理学の学位を提供していますが、粒子衝突型加速器を持つ大学は少ないのが現状です。私の学校探しにとってより意味があったのは、大きな州立大学の多くが、理学部に対し、学部生を研究に参加させることを義務づけていたという事実です。小さな学校でもそのような機会がありますが、それらの学校では研究施設が限られていることもあります。
●ステップ3:自分の志望する専攻の競争率を判断する
志望する専攻が競争率の高い場合、より多くの学校に出願することを検討してください。そうすることで、希望するプログラムの大学に少なくとも1校は入学できるようになるでしょう。
例えば、ビジネスやエンジニアリングの分野では、学部付属の入学試験が必要な場合が多く、学校全体が採用している入学試験よりも厳しい場合があります。競争力の高い専攻プログラムに関して、応募校数を決めるための厳密なルールはありません。出願上限は、ある程度、事前に設定した予算によって決まることになります。
また、特定の大学や専攻への入学がどれほどの競争率であるかを知るために、入学担当者と話をすることもできます。特定の専攻への出願を決めているにも関わらず、その専攻の競争率を考えると自分の入学試験のポートフォリオが理想的ではないと感じる場合は、より多くの学校(6〜10校程度)に出願するとよいでしょう。
●ステップ4:その他のニーズの確認
大学は、文化や立地、社会環境、その他多くの非学問的特徴によって様々に異なります。あなたの希望する条件によっては、候補となる大学が非常に少ないかもしれません。例えば、教育省のカレッジナビゲーターでは、アラバマ州の田舎にある学校については、非営利の私立大学を2校だけ紹介しています。
もうひとつの重要なニーズは経済的な要素です。学費の予算が限られている場合は、自分が住んでいる州の公立大学に進学することが重要になります。州によっては、この条件を満たす大学が2〜3校しかない場合もあり、出願する数が必然的に決まってしまいます。
●ステップ5:自分の出願校数に納得できているか
私は、最低でも3つの学校に出願することをお勧めします:すなわち、メインターゲットとなる学校1つ、ストレッチスクール(実力以上の学校、チャレンジ枠)1つ、滑り止めの学校1つです。たとえ、ある1つの大学が自分にぴったりであると確信したとしても、代替案を用意しておく価値は十分にあります。
より難しい問題は、最大数を決めることです。言い換えれば、「何校だと多すぎるのか?」ということです。繰り返しになりますが、最終目標は、学校への申し込みを始めた際に、できるだけ自分が心地よく感じられる状態を作ることです。理想的をいえば、いくつかのアクセプタンスレター(合格通知)の中から選べるのが良いでしょう。
入学カウンセラーとの話し合いや自分で調べる中で、自分がちょうど合格のボーダーライン上にいると判断した場合は、6〜7校への出願が必要かもしれません。それ以上はおそらく必要ないでしょう。-もし、競争率の高いプログラムで7校中7校があなたを不合格にした場合、8校目もほぼ間違いなく不合格になると考えられるためです。
忘れないでほしいのは、願書を出すには、時間、お金、ストレスなど、コストがかかるということです。成功の鍵は、上述の要素を万遍なく盛り込むことです。
記事:U.S. News. “5 Steps to Choose How Many College Applications to Send”
<https://www.usnews.com/education/blogs/college-admissions-playbook/2015/06/01/5-steps-to-choose-how-many-college-applications-to-send>
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