日本企業の求める人材とは|海外留学経験は必要か?

こんにちは、JN Language Labです。

皆さんは、将来どのような職業に就きたいと考えていますか?

日本と海外、どちらの国で働くかによっても、求められる人材は、異なってきます。

そこで今回は、ゆくゆくは日本の企業に就職してみたい、という方への情報をお届け致します。

日本の採用担当者はどの様な能力を求めているのでしょうか


まずは、「2016年マイナビ企業人材ニーズ調査(初調査)」の情報を参考にしてみましょう。
(2016年12月1日(木)~ 12月27日(火)に実施。上場企業142社を含む1293社へウェブフォームにて回答)

同調査では、人材を雇用する際、選考時に着目しているポイントを、社会人基礎力」と「社会人基礎力以外に分けて、質問しています。

まず、社会人基礎力では、
「新卒採用」「中途採用」ともにトップなのが
主体性」です(新卒78.7%、中途76.0%)。

2位以下では、
「新卒」の場合は、「柔軟性(63.3%)」、「実行力(58.6%)」、「規律性」と「ストレスコントロール」が共に50.7%と続きます。
「中途」の場合は、「実行力(75.6%)」、「柔軟性(58.6%)」、「ストレスコントロール力(57.1%)」となっています。

次に、社会人基礎力以外の項目を見てみましょう。
「新卒採用」「中途採用」ともにトップは
志望動機(やる気)」です(新卒91.7%、中途75.0%)。

2位以下は、
新卒が「企業文化(社風)に馴染めそう(76.3%)」、「企業理解(43.4%)」、「個人の将来展望の有無(37.1%)」と続きます。
中途は、「企業文化(社風)に馴染めそう(66.0%)」、「具体的な業務経験(65.2%)」、「専門知識(55.3%)」と続きます。

国際化が叫ばれている現在において「特定の資格」や「言語スキル」は思ったほど、重視されていないという点は、特徴的だと思います。
「特定の資格」を採用時に着目している割合は、新卒が5.8%、中途が28.5%にすぎません。
「言語スキル」の方は、新卒が13.2%、中途が18.3%でした。

同様の調査結果は、帝国データバンクが2017 年 2 月 15 日~28 日に実施した企業の意識調査でも表れています。
同社のコメントを引用すると、

企業が求める人材像のトップは「意欲的である」(49.0%)となり、約半数の企業から支持された。
第 2位は「コミュニケーション能力が高い」(38.6%)、
第 3 位は「素直である」(32.2%)が続いた」

と指摘し、人物像類型(「能動型人材」「協働型人材」「変革型人材」「地力型人材」の4つ)で見ると、

意欲的である」が類型される「能動型人材」よりも、「協働型人材」に類型される人物像を選択する企業の方が多く、選択率は 78.4%に達した。
その一方で、「変革型人材」に類型される人物像の選択率は 25.8%にとどまっており、
意欲は欲しいが、変化をもたらすような個性よりも、素直でコミュニケーション力が高い人物を求めるといった、
チームワークを重視する日本の企業文化が示された。」

とまとめています。

この様に見てみると、まだまだ日本の企業はグループの和を重んじる、伝統的な面があるのかもしれません
ですが、一方で、経営者団体である「経済同友会」の2016年12月のワークショップの資料を見てみると、こういった現状への問題意識が伺えます

経済同友会が挙げた問題意識として、
「企業が求める人材像と必要な資質・能力」として、4点、挙げています。

◆「変化の激しい社会で、課題を見出し、チームで協力して解決していく力(課題設定力・解決力)」
◆「困難から逃げずにそれに向き合い、乗り越える力(耐力・胆力)」
◆「多様性を尊重し、異文化を受け入れながら組織力を高める力
そして最後に、
◆「価値観の異なる相手とも双方向で真摯に学び合う対話力(コミュニケーション力)」

また、

「企業は、経営者のビジョンを実現するために必要な人材の能力について、語学力や資格、成績水準、スキル等、できるだけ具体的に明示して社会に発信すべき」

と指摘しており、必要な人材の能力の発信が不十分である事を認めています。

また、企業の学生に対する期待の中に、大学での学びや専門知識、インターンシップ等に加えて「様々な人々と触れ合い、視野を広げるために海外留学等の経験」をする事を求めています。

以上から、経営陣は、視野が広く、国際感覚のある人材も求めているけれど、現場では、まだまだ「協調性」「やる気」など、「職場に適応する力」を重視している様子がうかがえます。

海外経験をした後で日本の会社に就職すると、伝統的な社風に馴染めない方も出てくるかもしれません。

ですが、日本の企業も激しい国際競争にさらされているので、5年後、10年後は、やはり現場を大胆に改革しなくてはいけない時が来ます
その時は、様々な価値観の人と触れ合って、視野を広げてきた経験を持つJN Language Labの生徒達」が輝けるはずだと感じています。

将来、日本の企業に就職をイメージしている方は、日本独特の「和を重んじる心」を尊重しつつ、国際感覚や広い視点に立った考えが出来、徐々に日本の会社を変えていく力を鍛えていく事が必要かもしれませんね。


参考文献:
① 帝国データバンク
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p170406.pdf
② 「2016年マイナビ企業人材ニーズ調査」
http://www.mynavi.jp/news/2017/01/post_12708.html
③ 経済同友会
http://www.jasso.go.jp/gakusei/career/event/senmonjinzai/__icsFiles/afieldfile/2017/01/12/09_internshipws_toukyou_douyuukai.pdf#search=%27%E4%BC%9A%E7%A4%BE+%E6%AC%B2%E3%81%97%E3%81%84%E4%BA%BA%E6%9D%90+%E8%AA%BF%E6%9F%BB+2017%27

 

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