【SAT】2022年度 SATの「良いスコア」「悪いスコア」とは?良いスコアをとるための6つのステップ!

○初めに

「良いSATのスコア」とはなんでしょうか?そして、どのようにして獲得するのでしょうか?

学生達はこの二つの質問をいつも投げかけて来ますが、答えは多岐にわたり、学生によっても異なります。

この記事では、最新の業界データを用いて、「2022年度の良いSATスコア」を定義しています。それに加えて、「“あなた自身”にとって良いSATのスコア」とはどのようなものなのかについてのヒントもお伝えし、目標スコアに近づけるよう、6つのステップを紹介していきます。

自分自身にとって素晴らしいSATのスコアを獲得するために時間をかけた学生は、大学入試において成功する可能性が高くなります。

 

今回は以下のことを2週にわたってお伝えしてきます。

  1. 業界のデータから見る「2022年度の良いSATスコア」の2つの定義
  2. 良いSATスコアを獲得するためには何問正解する必要があるのか?
  3. 「悪い」SATスコアとは-存在するのか?
  4. 今日からスタートできる、良いSATスコア獲得のための6つのステップ

 

○業界のデータから見る「2022年度の良いSATスコア」の2つの定義

初めてSATを受験する学生は、よく下記の2つの質問をします:

1.良いSATのスコアとは何か?

2.良いSATのスコアを取るためには何をする必要があるのか?

 

最初の質問は非常に難しいです。結局のところ、「良い」という単語は相対的だからです。また、SATはそれぞれのセクションによって必要な技術が異なってきます。そのため、「良いSATスコア」とはどういう意味なのか定義することは、とても重要なのです。これには2つの定義があります。

 

定義1:「良い」とは、セクションスコアとパーセンタイルランキングで 「平均以上」である

定義2:「良い」とは、大学の出願書類において競争できるほどのスコアである

 

 

まず、最初の定義から説明していきます。

 

 

定義1:「平均以上」のSATスコアである

SATスコアの平均

この定義だと、2022年のSATの良いスコアは1060点以上と考えられます。これは、2021年度の全米卒業生のコンポジットSAT平均点です。

SAT Reading and Writingの良いスコアは533以上、SAT Mathの良いスコアは528以上と考えられますが、これはCollegeBoardが2021年の年次報告書で発表したデータに基づくものです。

 

・パーセンタイル

上記よりもっと正確に定義してみましょう。SATのスコア(コンポジットまたはセクション)には、必ずパーセンタイルランキングがついていることを忘れないでください。このパーセンタイルは、それぞれの受験者が比較対象者の何パーセントを上回ったかを示しています。

比較対象グループは2つです:

「SATユーザー」(2020年と2021年の実際のSAT受験者)と、「全国代表サンプル」(米国の11年生と12年生の調査から得られた重みづけパーセンタイル)

 

この二つのグループは異なるため、パーセンタイルも異なります。パーセンタイルのサンプルに関しては以下をご覧ください。

What is a Good SAT Score?

例えば2021年度に1080点を獲得した学生であれば、78点(全国代表サンプル)と72点(SATユーザー)のコンポジットパーセンタイルになる可能性が高いです。これは、この学生が2つのグループのSAT受験者のおよそ72~78%を上回ったことを意味します。

 

また、SATのスコアは殆どの場合正規分布します。つまり、学生のコンポジットSAT得点の大部分は、曲線の中央付近に存在しています。400点や1600点などSATスコア範囲の上端または下端に現れるスコアは、非常に少ないです。

Normal Distribution Curve_SAT Scores

コンポジットSATパーセンタイルの中央部(もしくは中央値)は50%です。このパーセンタイル範囲の学生は、全受験者の50%より成績が良く、50%より成績が劣っています。SATコンポジットが1080点の学生は、この50パーセンタイルに該当します。これは何を意味しているのでしょうか?

SATで1080点以上の学生は、パーセンタイルベースで見た場合、全米の平均を上回っています。また、これらの学生は、SATのパーセンタイルが51%以上であります。

つまり、全国規模で良いSATスコアは1080以上ということがいえます。

 

定義2:「良い」とは、大学の出願書類において競争できるほどのスコアである

SATを受験する大きな理由の一つに、大学進学があることを忘れないようにしましょう。大学入試においては、良いSATスコアをもっていることで他の学生との違いを見せつけることができます。それは、あなたの志望校と入学者の平均SATスコアによります。

 

そのため、この定義から考えると、「良いSATスコア」とは、あなたの大学進学の希望を考慮した上で、あなたにとって適切なスコアである、と言えるでしょう。これはおそらく、入学者のSATスコアに近いものだと考えられます。

 

例えば、プリンストン大学のような合格率の低い大学へ進学を希望する場合、SATの「良い」スコアは90パーセンタイルを超える可能性があります。

多くの大学が、合格者のスコア範囲とパーセンタイルをウェブサイトで公表しています(公表していない大学もあります)。

SATスコアレポートのパーセンタイルと混同しないようにしましょう。ここでは、合格者の「SATスコアの中位 50(Middle 50)」、つまり25番目と75番目のパーセンタイルを意味します。

 

以下は、さまざまなエリート教育機関のMiddle 50の例です。

大学名

25th パーセンタイル

リーディング&ライティングスコア

75th パーセンタイル

リーディング&ライティングスコア

25th パーセンタイル

数学セクションスコア

75t パーセンタイル

数学セクションスコア

イエール大学

720

770

740

800

ヴァンダービルト大学

710

760

750

800

アマースト大学

650

740

660

750

ポモナ・カレッジ

690

750

700

790

プリンストン大学

710

770

750

800

ブラウン大学

700

770

740

800

バーナード・カレッジ

670

750

670

770

引用元:The National Center for Education Statistics IPEDS (2019)

 

競争率の高い出願先のSATのスコアを調べる際には、点数の範囲に留意してください。例えばヴァンダービルト大学の合格者は、SATのリーディングとライティングのスコアが710~760であることが多いようです。またバーナード・カレッジの合格者は、SATのReadingとWritingのスコアが670から750の範囲です。

この範囲は実はとても重要なのです。確かにスコアが高ければ高いほどよいですが、厳密にいえば、これらの範囲よりも下限にいる学生も合格を勝ち取っています。

大学によっては奨学金を考慮するために、テストの点数や GPA のカットオフ値を設けているところがあります。これらの条件を事前に確認し、応募可能な得点範囲を明確にしてください。

 

What is a Good SAT Score_ (2) (1)

入学志願者の平均SATスコアをウェブサイトで明示していない大学はどうですか?

その場合には対処方法があります。多くの大学が、入学者のテストスコアなどに関連するデータを提示するCommon Data Setと呼ばれるものを公開しています。

例えばプリンストン大学のCDSには、SATスコアの25%台、75%台、さらに特定のSATスコア帯における2019-2020年度の新入生の割合が記載されています。このデータから、プリンストン大学の志願者にとって競争力のあるSATスコアは、以下の範囲に収まると結論付けることができます。

・リーディングとライティング 710-770

・数学 750-800

・コンポジット 1470 – 1560

競争率の高い出願先のSAT成績に関する最新データを含む、米国499大学のSAT Score Rangesをダウンロードすることも可能です(こちらのリンクは出典会社より公表されているため、登録しないとみることができません)。

 

○良いSATスコアを獲得するためには何問正解する必要があるのか?

SATで平均以上のスコア(本記事の「SATの良いスコア」の定義による)を取るには、何問正解しなければならないのでしょうか?

すべてのSAT試験では、College Boardが「等化;equating」と呼ぶプロセスで難易度が調整されています。これについては、SATの採点ガイドで詳しく説明しています。

SATは2つとして同じ問題がないため、2020年度のSAT平均点を総正解数に換算することは困難ですが、一般化することは可能であるため、以下の表で示します。

セクション

2020年度平均

平均正答数

エビデンス・ベースド 

リーディング+ライティング

533

46-52問/96問

数学

528

21-38問/58問

合計点

1060

67-90問/155問

参考:The College Board Official Practice Tests 1-8のRaw Score換算表に基づくデータ

 

SATの平均的な成績は、全問題の50%程度(またはそれ以上)の正答率に集約されることに注目してください。

 

○「悪い」SATスコアとは-存在するのか?

SATの悪いスコアは存在するのでしょうか

SATの「悪い」スコアは、カレッジボードが「大学とキャリアの準備(college and career readiness)」と呼ぶ基準に達していないことがよくあります。これらのスコアは、通常、平均以下です。

 

また、カレッジボードが大学進学準備の観点から設定したベンチマークスコア、特にコンテンツエリアに関しても満たしていない場合があります。このベンチマークスコアは、学年(8年生から11年生まで)により異なります。

この記事では、大学進学準備のための基準点に焦点を当てます。

  • エビデンス・ベースド リーディング&ライティング 480
  • 数学 530

これらの基準点を満たした学生には、スコアの横に緑のチェックマークが表示されます。黄色い丸に感嘆符は、そのセクションの基準点を満たしていないことを示します。

引用:The College Board, SATスコアの理解

 

つまり、エビデンス・ベースド リーディング&ライティングで480点以下、数学で530点以下であれば、厳密には「悪い」SATスコアを獲得していることになるのです。 しかし、以下の3つのことを忘れないでください。

 

  1. 大学によって、入学志願者のSATのスコアの基準は異なる。
  2. SAT Mathの530点は、2020年のSAT平均点と比較すると、実は平均点以上(セクション別得点で)である。
  3. あなたはSATスコアアップのために正しいステップを踏むことができる(次の記事でお話しするヒントによって)。

次週はいよいよ、SATで良い点数を取るための6つのステップを紹介します。

                                              次週に続く

出典:Prep Maven, “What is a Good SAT Score for 2022? (And 6 Steps to Get One)”
https://prepmaven.com/blog/test-prep/what-is-a-good-sat-score-2019/

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