【アメリカ大学】米国大学で芸術を専攻する意義とは

はじめに

芸術分野は競争が激しく、並外れた成功を収めない限り裕福になれる可能性は低いにもかかわらず、この世界は多くの人々を惹きつけてやみません。自分の発想を自由に表現できること、独創的で影響力のある作品を生み出すために挑戦し続けられること――芸術を学ぶ魅力はそこにあります。

これから大学で芸術を学びたいと考える高校生や受験生の皆さんは、芸術学部がどのような場所で、何を得られるのかを知っておくことが大切です。


芸術専攻とは?

芸術学部に進学するということは、専門分野における体系的で厳しい学びに挑むということを意味します。グラフィックデザインや映画編集のような技術重視の分野から、デッサンや絵画のような伝統的な芸術形式まで、多様な専攻があります。

芸術学部で学ぶ学生は、作品制作を通じて自分の表現を磨き上げながら、芸術的な哲学や創造的な技術を高めていきます。その成果として、ユニークで洗練された作品を生み出す力を培うことができます。

また、芸術学部で学ぶことは、卒業後にアーティストとして活動するだけでなく、教育やメディア、デザイン、批評などの分野で活躍する道にもつながります。


芸術を学ぶ動機 ― 卒業生の声

カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA) の絵画専攻を卒業したフランク・J・ストックトンさんは、進学の第一の理由を 「絵を描くことが好きで、もっと学びたかったから」 と語ります。

また、フォントボンヌ大学 の助教授アンソニー・ボーチャートさんは、芸術学部を目指す学生に対し、「芸術はお金のためではなく、情熱のために選ぶ道だ」 と強調します。

彼はこう続けます。

「アートで金持ちになる可能性は、プロスポーツ選手になるのと同じくらい稀です。成功には献身と犠牲と忍耐が必要です。しかし芸術を学ぶことは、ほとんどの人が経験できない“自分の好きなことを追求する機会”なのです。」


芸術学部で得られるスキルと進路の広がり

芸術を学んだ卒業生の中には、表現力や創造性を活かして幅広い分野に進んでいる人もいます。

例えば、チャップマン大学 で創作を学んだマルタ・ビストラムさんは、卒業後に コミュニケーション分野でのキャリア を選びました。彼女は 「芸術で培った考え方や表現力は、どの職業にも応用できる」 と語っています。

つまり芸術学部で得るのは、単なる技術だけではなく、柔軟な思考力や批判的に物事を捉える姿勢であり、それは社会のさまざまな仕事で生きてきます。


芸術学部の専攻と学びの形

芸術学部には、以下のように幅広い専攻分野があります。

  • 絵画・彫刻・デザイン

  • 映像制作(映画・アニメーションなど)

  • 演劇・ダンス・音楽

  • 文芸(小説・詩など)

  • ファッション・舞台美術・批評

さらに、一部の大学では学際的な専攻も可能です。例えば、芸術とビジネスを組み合わせたプログラムや、芸術とテクノロジーを結びつけたカリキュラムも存在します。


学部生活の期間と学びの厳しさ

芸術学部の多くは4年間ですが、その中での学びは決して楽ではありません。課題制作や批評、作品発表を繰り返す中で、創作の規律と自己表現のバランスを学びます。

専門家は 「楽をして得られる芸術教育は、その価値も限られます」 と警告します。真剣な努力を重ねることこそが、将来のアーティストとしての基盤を築くのです。


芸術学部に向いている人とは?

芸術学部での学びは、時間・エネルギー・費用の大きな投資です。そのため、すべての人に適しているわけではありません。

エミリー・カー芸術デザイン大学 のマイケル・マルコフスキー氏はこう語ります。

「芸術学部は、自分の作品に情熱を注ぎ、批評を受け入れて成長する覚悟のある人にふさわしい場所です。」

逆に、柔軟性がなく、失敗を恐れるあまり挑戦できない人にとっては大きなストレスとなる可能性もあります。


費用と支援制度

芸術学部の学費は大学によって大きく異なります。有名な美術大学では年間数百万円に達することもありますが、奨学金やフェローシップを活用できる場合もあります。

進学を考える際には、必ず費用と支援制度を確認し、現実的な計画を立てることが大切です。


大学の「名声」は重要か?

芸術学部を選ぶ際、「有名校に行くべきか?」と悩む学生も多いでしょう。

卒業生の中には 「学歴のブランドが有利に働く場面もある」 と答える人もいますが、最終的には 「作品の質」 こそが成功の鍵だと口を揃えます。

ハーバード大学 で教える作家スティーブ・アルモンド氏も、こう言います。

「重要なのは大学名ではなく、あなたの作品が人を惹きつけるかどうかです。」


芸術学部を選ぶ際のポイント

  • 教授陣の質:優れた指導者やメンターの存在は非常に大きい

  • 仲間との環境:刺激し合える学生同士の関係は学びを深める

  • プログラムの厳格さ:楽ではなく、成長につながる環境を選ぶ

  • 費用と支援制度:奨学金や助成制度を調べる


まとめ

芸術学部は、お金のためではなく情熱のために選ぶ進路です。そこでは、自分の表現を突き詰める努力と覚悟が求められます。しかし、その過程で得られる経験やスキルは、芸術の枠を超えて社会のあらゆる分野で生きてきます。

大学選びに迷っている皆さんは、ぜひ 「自分が本当にやりたいこと」「どんな作品を生み出したいか」 を軸に考えてみてください。


 

出典:What an MFA Degree Is and What You Need to Know
https://www.usnews.com/education/best-graduate-schools/articles/what-an-mfa-degree-is-and-what-you-need-to-know

「中学生・高校生対象:米国大学進学対策 個別相談(一部国内大学国際系大学も含む)」

進学までの準備、レベル、必要な要素、試験、面接対策などについて1時間でご説明します。

【実施方法】ご来校(対面)・オンラインどちらでも可。
【対象】当校で受講検討の中学生・高校生またはその保護者様。
【費用】無料。

こちらよりお申込み可能です。