こんにちは。今週のお役立ち情報をお送りします。
寒くて朝目覚めるのが大変な時期はまだまだ続きそうですが、皆さん体調などは崩されてはいませんか。
突然ですが、皆さんの多くは留学をされていると思いますが、留学の意味について考えたことはありますか。英語を話すため、もしくは将来に役に立つからでしょうか。それとも親に言われたから留学しているだけで意味なんて考えたことはないでしょうか。
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そこで、今回は視野を広げる為に、社会学で使われる、cultural capital (文化資本)についてご紹介します。
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文化資本とは20世紀後期にフランスの社会学者ピエールブリュデューによって有名になりました。文化資本とは個人の文化能力を表す、知識、行動、スキルの積み上げのことを指します。簡単に言ってしまえば、要するにその人の社会的地位を示すものといっても過言ではないでしょう。20世紀後半からその積み上げは身分の差を生むと言われており、その考え方は今なお続いています。違うグループの人は違ったリソースを手にでき、知識を蓄えられ、グループ形成は、人種、身分、社会的地位、性別、性的思考、国籍、宗教など様々な要因によって影響を受けます。より理解を深める為に文化資本を三つに分けて説明したいと思います。
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「身体化された形態の文化資本」
文化資産が客体化された形態に存在するという意味は、私たちが時間をかけて人との関わりや教育で得る知識が私たち自身の中に存在するということです。例えば、テーブルマナーは人との関わりの中で得て、身に付き、無意識に人に披露するものであるため、身体化された文化資本であると言えます。
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「客体化された形態の文化資本」
文化資本は客体化されたものの中にも存在します。客体化とは要するに本、仕事に使う道具、服装、生活品などといったその人の社会的地位を表す道具です。それらは、私たちがどのような文化資本の元に生き、所有するのか、そして得続けるのかについて示します。
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「制度化された形態の文化資本」
最後に、文化資本は制度化された形態の中に存在します。これはどのように文化資産が実際に測られ、順位がつけられるかに関係します。例えば、学位、仕事や宗教における役職、そして家庭における父親や母親等の立ち位置などです。
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重要なのは、ブリュデューは文化資産が経済資本と社会関係資本の中に存在すると述べていることです。経済資産とは言うまでもなくお金や豊かさで社会資産とは年限関係のコレクションです。
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例えば、経済資産によってIVY league 校に通うことができ、そして貴重なコネ、社会関係資本が形成され、その中で文化資産が生まれます。代わりに、社会関係資本と文化資本が相まって、エリート校に行くことができ、給料の良い職につく為の助けになることもあります。この三つの資本には関係があるのです。故に、ブリュデューは文化資産が社会に差やヒエラルキーを生み、結果として不平等な社会が出来上がると述べています。
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まとめとして、文化資産はエリートだけでなく、誰しもが形は違くとも文化資産をもっていて、それが日常の中で私たちの世界を形成しています。現実では、文化資産を得る方法、そして種類が重視されるのです。厳しいですが、文化資産は社会において平等に重きをおかれることはなく、その不平等さが経済や政治に影響するのです。
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いかがだったでしょうか。
筆者はアメリカの高校を卒業しており、周りから羨ましがられることが多く疑問に思うことが多々ありました。
留学ができることは恵まれています。しかし、筆者は留学に対するプラス面しか見ない風潮を好んでいなかったのですが、この記事を通して、筆者の文化資産とはについて考えることができました。
この記事を通して、皆さんが少しでも自分の置かれている環境について考えるきっかけになれば嬉しいです。
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記事: ThoughtCo. Nicki Lisa Cole, Ph.D. What Is Cultural Capital? Do I Have It? <https://www.thoughtco.com/what-is-cultural-capital-do-i-have-it-3026374> (Last accessed January 9, 2019)
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