はじめに

ボーディングスクールは、学生が学年度を学校で生活することを意味する全寮制の私立学校です。学生が寮やレジデンスホールに住むという点では大学に似ていますが、主に中等教育を対象としている点で大きく異なります。ボーディングスクールの主な目的は、生徒が勉強に集中し、成長し、自分の可能性を最大限に発揮できる学習コミュニティを提供することです。

仕事上の理由で未成年者であるお子さんをボーディングスクールに通わせなければならない方や、お子さんに最高の教育を受けさせたい方もこの記事を見ていることでしょう。以下では、アメリカのボーディングスクールにはどのような種類があるのかをご紹介します。

ボーディングスクールの2つの主なカテゴリー

ボーディングスクールには大きく分けて、セラピック型と大学進学型の2種類があります。

セラピック型ボーディングスクールの教育理念は、若者が自滅的な行動を克服するために必要な精神的なツールとサポートを提供し、育成することです。

大学進学型ボーディングスクールの教育理念は、まさに大学進学準備をサポートすることです。これらの学校に通う生徒は、大学入学要件を満たすカリキュラムを修了しなければなりません。また、アドバンスト・プレースメント（AP）やデュアル・エンカレッジメント・クラスなどのハイレベルなコースを提供しており、生徒は大学に必要な知識、労働倫理、学習習慣を身につけることができます。

ボーディングスクールの大半は大学進学を目的としているため、この記事の残りの部分では、大学進学型ボーディングスクールの3つの主要なタイプと、その教育的利点に焦点を当てて紹介していきます。

大学進学を目的としたボーディングスクールの3つのタイプ

Military School (軍隊系ボーディングスクール)

ミリタリースクールは、軍隊式の規則正しい環境を提供し、生徒のリーダー性を育てます。この種類の学校は、知的であってもやる気のない子どもに最適な学校です。もちろん卒業後に軍隊に入隊する必要はなく、大学に進学することを想定されています。

成績や態度の悪い若者の更生させることに長けているため、ミリタリースクールはしばしば「ブートキャンプ」や「更生学校」と誤解されることがありますが、ミリタリースクールでは大きな問題を抱えた10代の若者や犯罪歴のある若者受け入れるということはありません。

Religious Boarding Schools (宗教系ボーディングスクール)

宗教系ボーディングスクールでは、通常、特定の宗教について教えられ、生活の中でその学びを実践することを奨励されます。この種類の学校は、強い信仰心を持つ家庭の出身者や、精神的な方向性を求める子どもに最適です。また、これらの学校を卒業した生徒も、大学に進学することが想定されていて、聖職に就くことを迫られることはありません。

一般的なボーディングスクール

ミリタリースクールや宗教的ボーディングスクールとは異なり、一般的なボーディングスクールは、中核となる教育カリキュラムから外れることはありません。学生数が多いという点を除けば、トップクラスの公立学校に似ています。一般ボーディングスクールは、大学やキャリアに明確な目標を持った成績優秀な学生に最適です。

男女共学か男女別学か

大学進学を目的としたボーディングスクールでは、男女共学か男女別学かを選択することができます。

ほとんどの共学の学校では、男子と女子とは別々のホールで生活しますが、授業は一緒に受けます。男女共学の学校では、男女が互いに競い合い、協力し合う「実社会」を反映した環境であると考えられています。

一方、男女別学の学校では、異性がいない方が勉強に集中できると考えられています。また、異性に好印象を与えなければならないというプレッシャーから、授業中に質問をしたり、答えたりすることができなくなる可能性もあります。

どちらの選択肢にも長所と短所がありますが、ほとんどの親は自分の子どもにとってどちらの環境が最適かを知ってることでしょう。

ボーディング・スクールの利点

安全な環境

ボーディングスクールは、暴力や薬物など、公立学校でよく見られるようなことが起きないように、また、安全な学習環境を提供するために強力なセキュリティチェックを行っています。

気が散らない環境

ボーディングスクールでは、学校でも家でも、気が散るような電子機器端末の使用を制限しています。例えば、Marine Military Academyでは、週末にだけ、テレビやビデオゲーム、携帯電話の使用を許可しています。ポリシーはそれぞれ異なりますが、これらの学校では、学生が勉強に集中できるような体制が整えられています。

少人数制

ボーディングスクールでは、学生の学力を向上させるために、歴史的に少人数制を採用してきました。生徒と教師の比率が低ければ、生徒が優秀な成績を収めるチャンスが増えます。生徒数が少なければ、教師はより多くの時間を生徒一人一人に割くことができます。

学習コミュニティの形成

ボーディングスクールの生徒は、寮やレジデンスホールに学習コミュニティがあり、簡単に集まって勉強することができます。また、家庭教師や勉強仲間を簡単に見つけることができるので、いつでも近くでサポートを受けることができます。

自立

ボーディングスクールの生徒は、自分自身を頼りにしなければならないため、整理整頓や準備をすることを学びます。高校卒業時には、自立した大人になっており、大学への移行も容易です。

人格形成

ほぼすべてのボーディングスクールは、人格を重視し、正直さ、尊敬、勤勉さなどの価値観を備えさせようとしています。ボーディングスクールの卒業生は、誠実さと尊厳を持って行動することで知られています。

生涯の友

ボーディングスクールでは、ほとんどの人が生涯の友人と出会うことができます。同じ教育を受けることで、クラスメイトと強い絆を築くことができるからです。

記事：Marine Military Academy. “Boarding School 101: What is Boarding School?”
＜https://www.mma-tx.org/blog/13362/boarding-school-101-what-is-boarding-school/＞