【SAT】SATに必要不可欠な対策ガイド

○始めに

SAT(Scholastic Aptitude Test)は文章力、読解力、数学の理解度を評価するテストです。大学入学希望者は、大学入学条件を満たすためにSATを受験します。大学は受験者のSATのスコアを審査し、大学で成功するために必要な能力を評価します。

カレッジボード(the College Board)によると、2021年度に220万人の高校3年生が少なくとも一度はSATを受験しています。高校3年生の約半数がSATを受験しているので、SATの準備をすることで周囲に差をつけることができます。

SATの勉強は、テストの点数を上げるのに役立ちます。カレッジボード(the College Board)のデータによると、SATを複数回受験した学生は、圧倒的に点数が向上しています。SATで高得点を獲得することは、希望する大学の選択肢を増やすにつながります。

今回紹介するガイドでは、SATの概要と高得点を獲得するために必要な準備について説明します。

○SATとは?

カレッジボード(the College Board)は、学生が高校で学んだことや大学で上手くやっていくために必要なことをテストすることを目的としてSATを用意しました。SATはあなたの学力を示す機会であり、大学に対して標準化された点数を示します。SATの点数は、高校のGPA、推薦状、自己推薦文に加えて、大学大学の入試課が入学を決定するために必要な情報を提供します。

いくつかの大学は願書の中に、SATのようなテストの点数を必要としない学校もありますが、多くの大学は、入学準備の基準として使い続けています。また、多くの機関は、入学希望者のSATスコアを比較し、入学に必要な平均点を決定しています。

SATは、いくつかの重要な分野において受験者の学力を評価します。エビデンス・ベースドリーディングとライティングのセクションでは、受験者の分析力と文章や図を解釈する能力を測っています。

SATの数学のセクションでは、代数と高度な数学の方程式、問題解決、データ分析などを扱います。いくつかのセクションでは、電卓を使用することができます。

SATの詳細と各セクションのサンプル問題については、以下をご覧ください。

○SATはいつ実施されるのか?

カレッジボード(the College Board)は、少なくとも年に6回SATを実施しています。申し込みの締め切り期限は、試験日の約1カ月前です。SATの受験者は追加料金を支払えば、レイト・レジストレーションに申し込むことができます。日程表は、今後のSATの日程と締切日を示しています。

(参照)
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SATは何度でも受験することができます。1回目から2回目にかけて得点が上がる傾向があるので、少なくとも2回受験すると良い結果につながります。特定の内容を学習することや点数の取り方を学習すると、スーパースコア(複数回受験することで取得した、各セクションの最高得点の合計)の向上に役立ちます。

スーパースコアは、複数のテストにまたがる場合でも、各セクションのベストスコアを使用できます。スーパースコアを受け入れている大学の多くは、全てのSATスコアの提出を推奨または要求しています。

大学の出願は一般的に11月から1月までであり、SAT受験者達は、受験日から約10日後に結果を受け取りますが、大学はSAT受験日から約3週間後に結果を受け取ります。大学の出願者は必ず大学の出願締切り期限から逆算してSATを受験し、各大学の入試担当者に送ってください。

○SATの受験会場は?

SATは、アクセスが便利な場所で受験生が落ち着いて受験できる試験会場で行われ、高校やその他教育機関などでおこなわれます。カレッジボード(the College Board)のテストセンター検索を利用すれば、近くの試験会場を探すことができます。

SATの申し込みは、オンラインまたは電話で行います。カレッジボード(the College Board)のアカウントと必要な費用を準備し、日付と場所を選んでSATに申し込むことができます。金銭面に不安がある学生には、受験料が免除される場合があります。

障がい者手帳を所持している方は、専用の宿泊施設の利用と試験時間の延長、大きな文字での表示、休憩時間の延長などの配慮を受けることができます。また、宗教上の理由で土曜日に受験できない場合は、日曜日に受験を希望することができます。

 

○SATの採点はどのように行われるのか?

SATの点数の範囲は、全てのセクションの合計で400~1600点です。カレッジボード(the College Board)によると、2020年のSATの平均点数は1050点です。2つの主要なセクションで、それぞれ最低200点~最高800点と採点され、正解した問題の点数だけ加算されます。

SATのスコアは、テスト当日に自分が選んだ大学に自動的に送信されるか、自分の点数を確認した後に送信することができます。SATを複数回受験している場合、カレッジボード(the College Board)のスコア選択機能により、今まで受験したSATのどの結果を大学に送るか自分で決めることができます。SATの結果は、受験日から約10日後に入手でき、大学には、20日以内にSATの結果が届きます。

オンラインのテスト結果には、全ての点数、各セクションの点数、点数の範囲、基準点、平均点、パーセンタイルが含まれています。点数の範囲は、あなたの知識の全てを表しているのではなく、あなたがもっている知識の幅を理解するためのものです。大学は、各セクションの点数と合計点に加えて、点数の範囲を受け取ります。

基準点は大学入学準備段階の指標であり、高校生が大学に進学するために必要な点数を示しています。平均点は、他の生徒のSATの点数を示しています。パーセンタイルは、あなたの点数より高い点数と低い点数の学生達を表しています。

SATは何度でも再受験することができます。通常、高校2年生で最初のSATを受験し、高校3年生で再度SATを受験します。その2回のテストの間に、点数を上げる勉強ができます。平均点以下の点数の取得は、SATの再受験へと学生を駆り立てることがあります。

SATの点数が高ければ、学業成績に基づいて優秀な学生への奨学金の受給資格を得ることができるかもしれません。また、高得点であれば、ハイレベルな大学へ入学する可能性を高めることができます。SATの高得点は、学力の向上と成長を確認でき、平均もしくは低 いGPAを強化することができます。

しかし、学校は課外活動や成績証明書など、他の成績評価も考慮するので、SATの点数が低いことで必ずしも入学の可能性がなくなるわけではありません。SATの点数が低い場合、大学の補習コースの受講が必要になることもありますが、これはより高度な授業を理解する能力を現在より高めるためのものです。

○テストセクション

SATは、2つのセクションと4つのテストから構成されています。エビデンス・ベースドリーディングとライティングのセクションには、リーディングテストに加え、ライティングと言語のテストが含まれます。数学セクションには、2つの数学テスト(電卓あり、電卓なし)があります。各セクションは時間制で、SATの受験時間は合計3時間です。テスト問題は、大学の入学準備を示す能力と知識に焦点を当てています。

正解した解答のみSATの総得点に加算されます。より多く正解すればするほど、合計点数が高くなります。解答を推測することにペナルティーはありませんので、答えを空白にするより、全て埋めた方が点数が上がるかもしれません。

まず、不正解をなくすことに集中し、正答数を高めましょう。また、各問題に費やす時間を制限しましょう。テストが進むにつれて、問題はより難しくなりますので、すべての問題に答えるのに十分な時間を確保しておくことも重要です。

時間管理は、SATの試験で成功するために重要な役割を担ってます。練習を重ねれば重ねるほど、問題に費やした時間や、次の問題に進むの判断が容易になります。安定したペースを保つことで、セクション終盤に焦りを感じる可能性を低くします。

リーディングテストとライティング・言語セクションの間には、10分間の休憩が1回あり、電卓を使うセクションと使わないセクションの間には、さらに5分間の休憩があります。

○読解

読解は、言葉の意味と、言葉の選択によって作品の文脈がどのように変化するかに焦点を当てたテストです。65分間で52問の多肢選択問題が出題されます。文章には、表、グラフ、チャートが含まれることもあります。

SATの読解では、常に古典または現代の文章、米国の建国文書または関連する文章、社会科学の文章、さらに、科学的概念を考察する文章が2つ出題されます。

○作文と単語

作文と単語のテストでは、パッセージの中から間違いや欠点を見つけ、それを修正することが求められます。

リーディングパッセージ、もしくはインフォメーショングラフィック(情報を視覚的に表現したもの)35分間で44問の選択式問題に解答します。SATのために作成された文章には、編集や改善が必要な間違いが含まれています。

○数学 (電卓なし)

SATの数学のパートは、2つのセクションに分かれており、さまざまな数学的概念に関する知識を問うものです。数学のテストの多くは、問題解決に重点を置いており、一つの問題に答えるために複数のステップが必要となります。

数学の両セクションには、多肢選択方式とグリッドイン方式の回答があります。与えられた4つの選択肢から選ぶか、自分で答えを決めなければなりません。

計算機なしのパートでは、流暢さと数的感覚が評価されます。このセクションでは25分間で20問を解答します。

○数学(電卓使用)

電卓数学のテストは38問あります。55分間で、複雑なモデリングと数学的推論に回答します。このテストは、多肢選択問題とグリッドイン方式で構成されています。

数学の電卓問題を練習する際には、時間節約のために電卓を使うべき場合と、電卓を使うことによってパフォーマンスを低下させるかもしれない場合を考えてください。電卓を使いすぎると、電卓がなくても解ける簡単な問題から、さらに難しい問題に素早く進むことができなくなります。

○最後に:SAT学習を促進するための学習リソース

SATの学習リソースには、アプリ、書籍、準備コース、家庭教師などがあります。学習教材も、無料のものもあれば数千ドルするものもあり、費用が異なります。

図書館、地元の書店、オンラインショップでは、勉強に役立つSAT対策本が販売されています。SAT対策本には、少なくとも1つの模擬試験と、学習をサポートするための解説が含まれていることが多いようです。

無料の教材を利用して自分だけのSAT対策プログラムを作れば、多くの費用を節約することができます。模擬試験、アプリ、解答付きサンプル問題などを組み合わせて、自分の好きな時間に使える、自分用のSAT対策コースを作ることができます。学習計画やスケジュールを立てれば、計画通りに学習を進めることができます。

SAT対策アプリを他のプログラム、テスト問題、復習用資料と一緒に使って、学習計画を充実させるようなSAT対策アプリは、語彙力強化や基礎的な数学の練習に重点を置いたものを含め、数多く存在します。SATの試験問題と同じような練習問題を提供しているアプリも活用していきましょう。

出典:CollegeChoice “The Essential SAT Prep Guide”
https://www.collegechoice.net/choosing-a-college/admissions/sat/

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