最高の公立高校がある場所は、郊外だった

こんにちは。JNLL受付です。
今週はアメリカの高校についてお伝えします。
日本でトップの公立高校といえば、都市部にある学校を思い浮かべる方がほとんどではないでしょうか。それに対して、アメリカでは郊外に多くの優秀な高校があるそうです。詳しく見ていきましょう。

2020年のトップ高校を決めるため、U.S. Newsはアメリカの全50州とコロンビアにある公立高校24,100校のうち、17,792校を2017年から2018年のデータで評価しました。このうち、生徒の大学への準備の度合いを含む6項目で評価し、トップ25%となる学校は4,448校でした。[ 参考記事: U.S. News がどのように2020年度高校ランキングを出したのか ]

上位25%の学校を見ると、その45%にあたる1,987校が郊外にあることが分かります。一方で、郊外にある学校のうち18%がトップ校でした。

ランキングでカテゴリー化できるのは所在地という性質だけではありません。学校の種類によっても、上位校の特徴が見えてきます。

トップ校のほとんどは伝統のある公立高校で、その80%に当たる3,546校を公立高校が占めます。中でも、Charter schoolsの数は、トップ校のおよそ11%、482校に上り、Magnet schoolsは、9%以上の420校です。

national rankings の上位10校のうち8校を占めるCharter schoolsとMagnet schoolsは、伝統的な公立高校と比較して少数で授業をするのが特徴です。 the National Center for Education Statistics (NCES)によると、5000万人以上いる小学校・中学校の生徒のうち、ほとんどが伝統的な公立高校に、300万人がCharter school、250万人がMagnet schoolに通います。

Charter schoolsとMagnet schoolsも公的資金で運営されますが、伝統的な公立高校とは異なる運営方針があります。
[ 参考記事: Magnet Schools vs. Charter Schools: 違いとは? ]
Charter schoolは一般的に独立した運営体制があり、独自のカリキュラムをつくることができ、州の制約を受けないません。Magnet schoolは、自治体の制約を受けますが、STEM (科学、技術、エンジニアリング、数学)や芸術などに重点を置いたカリキュラムを選択することが出来ます。入学の可否はは、くじ引きで決めることが多いです。

4,375位までの公立学校が公表する人種の割合をみると、少数人種の割合が1/4を超えるのは、1,950校だけでした。統計によると、これらのうち、黒人とヒスパニックで多数派になったのは、1,050校のみでした。また、学生の経済状況を報告した4,141校のうち、35%にあたる1,433のトップ高校で、無償あるいは値引きされたお昼を食べる学生の割合が多数派になりました。統計と貧困率調査のデータは、トップ25%の学校では回答が得られませんでした。[ 参考:トップ高校上位20校 ]

米国全土で、黒人やヒスパニックの学生のテストの平均点が白人の生徒と比べ低くなる傾向があります。また、所得の低い家庭出身者は、所得の高い学生と比べて、同様の傾向を見せます。the U.S. News rankingsでは、黒人やヒスパニック、低所得過程出身者のパフォーマンスが州に評価された学校に報酬を与えたたえています。学校別のランキングだけでなく、生徒と教師の割合、州が義務付ける読解と数学のテストなど、様々なデータをご覧になれます。また、州の地区ごとの学校を探すこともできます。
詳しくは、 ランキング完全版 をご覧ください。
※この記事は、the 2020 U.S. News Best High Schools rankings のデータを反映しています(2020年4月21日更新)。

記事:U.S.News. Josh Moody. Where the Best Public High Schools Are Located.
<https://www.usnews.com/education/best-high-schools/articles/where-the-best-public-high-schools-are-located>