【留学】ボーディングスクールに通うべき理由

〇初めに

ハリウッドでは、子どもたちがボーディングスクールに「送り出される(追い払われる)」姿がしばしば描かれていますが、実際には、革新的なプログラムに参加し、若くして自立した生活を送り、一流大学への進学をより有利に進めるために、多くの学生がボーディングスクール(全寮制の学校)に進学しています。
今日のボーディングスクールは、ロボット工学や工学から、ライティング特化クラス、芸術プログラムまで、様々な学問的選択肢を学生に提供しています。また、キャンパスには、スポーツや音楽などの課外活動に参加する機会や設備が充実しています。そして、ほとんどのボーディングスクールは大学進学に重きを置いているため、生徒の大学合格率は非常に高いです。
バージニア州にある9年生から12年生までを対象とした女子ボーディングスクール、Chatham Hallで入学担当責任者を務めるウィン・オバートン氏は、「学生たちはここに来ることを非常に楽しみにしており、意欲的です。うちの生徒に共通しているのは、大学進学を考えているということです」と話します。

ボーディングスクールは、アメリカのK-12(幼稚園年長~高校卒業まで)の学校のほんの一部にしかすぎません。ボーディングスクール協会によると、東海岸を中心に全国に点在する私立学校に、毎年約35,000人の学生が寄宿生として通っているといいます。2020年秋学期に米国の公立学校に通っていたK-12の学生が約4810万人である(全米教育統計センターより)ことと比較すると、その差は歴然としています。
コストはその大きな要因であるといえます。殆どの学校に学資援助がありますが、Education Data Inotiativeによれば、7日間制ボーディングスクールの平均年間学費は$37,590で、有名校では年間$60,000を超えることもあるそうです。小学生は通学生として学校に通う傾向があり、寄宿生の大半は学年が上の学生です。

〇少人数制の授業、大規模施設

通常、ボーディングスクールの1クラスの人数は5人から15人で、一般の公立学校よりははるかに少ない人数となっています。例えば、Chatham Hall の場合、クラスの平均人数は8人で、学生と教師の比率は5:1です。そのため、教師は学生により多くの注意をはらうことができ、学校は個別のカウンセリングや指導を提供することが可能です。また、教師や他の教員の多くはキャンパス内に住んでおり、学生たちは授業時間外でも連絡をとることができます。
ボーディングスクールでは、スケートリンクやフィットネスセンター、乗馬センターなど、充実した設備が整っていることも多いです。少人数制であるため、希望すれば全ての生徒がスポーツに参加することができます。また、ほとんどの学校では、楽器を習得し、バンドやオーケストラで演奏する機会も提供しています。老舗の学校には、大学並みの図書館がありますが、ほとんどのボーディングスクールでは、コンピューターやコースウェア(教材をデータ化した教育ソフト)、テクノロジーなどを備えたメディアセンターや、グループで共同作業ができるように設計された設備が整っています。

〇より実践的な学習

多くのボーディングスクールは比較的小規模であるため、教室内外でより多くの体験学習を提供することが可能です。例えば、メリーランド州にあるGarrison Forest Schoolは、8年生から12年生までの全寮制女子校で、理工系女子のためのプログラムを提供しています。生徒たちは、ジョンズ・ホプキンズ大学の研究室に配属され、研究プロジェクトに参加するよう招かれます。学生たちは実社会で経験を積み、1学期間ホプキンズ大学の指導者と共に大学レベルのコースワークをこなします
このプログラムでは、教育の機会を広げ、成績表に磨きをかけるだけでなく、自分が本当に研究室で働きたいのか、複雑な問題解決に取り組みたいのかを大学に入学する前に見極めることができると、同校のコミュニケーション&マーケティングディレクターのMichelle Placek氏は言います。「科学者やエンジニアになりたいと思っていても、実際はどうなのかを知ることができるのです。私たちの使命は学生が自分の声を見つけるのを手助けすることなのです」と彼女は話しています。

テキサス州にあるThe Village Schoolは、7年生以上の学生が通うK-12の学校で、金融、リーダーシップ、国際貿易、マーケティングに焦点をあてた起業家(企業家)精神プログラムの修了証書を提供しています。このプログラムの中では、学生は工学もしくは社会起業学を専攻することができます。また、同校の生徒は、民間企業や政府機関での様々なインターンシップ、メンタリング、ジョブシャドウイング(学生が企業や組織の社員に約1日同行し、どのような仕事をしているかを体感すること)に参加することが可能です。
「実際のインターンシップや教室での実践的な活動を通じて、体験的に学ぶことが重要です」と、同校の入学担当マネージャーであるNatalie Goodwin氏は言います。また、「複雑な問題を異なるやり方で考え、解決する方法を学ぶことができるIB(国際バカロレア)や起業家プログラムなど、学生が様々な機会を得られることも大切です」と述べています。

〇大学進学を目指す仲間と過ごせること

子どもたちがボーディングスクールに通う最大の理由は大学進学であり、ほぼ全ての学校で90%を超える合格率を誇っています。ほとんどの生徒が大学への進学を希望しているため、同じ目標に向かって集中することができます。そのため、一般家庭で起こりうる注意力の散漫や、学業にあまり集中していない同級生から気を散らされることを避けることができるとボーディングスクール運営者は言います。
「友達がみんな自習室にいるときに、自分も自習室に入ることは非常に簡単なことです」とPlacek氏は言います。
生徒がまだ大人ではないため、より多くの適切な管理やサポート、脱線防止の補助などがあることを除けば、ボーディングスクールでの経験は大学に似ていると言います。学生たちは、公立学校よりも、スケジュールやアクティビティ、自由時間をより自由に自分でコントロールできるため、早い段階から自立心を養うことができるのです。また、大学入学前に他人と密接にかかわりながら生活することも学びます。
「このことは、たとえ異なるバックグラウンドや文化、経験をもつ人々とであっても、一緒に過ごす人々と関係を築き、安全で包括的なコミュニティを作るための準備となり、学生が大学やその先の生活に簡単に馴染むための手助けとなります」とGoodwin氏は述べています。

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出典:U.S.News & World Report “Why Kids Go to Boarding School”
https://www.usnews.com/education/k12/articles/why-kids-go-to-boarding-school

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