【留学】ボーディングスクールに通うための準備

〇初めに

ボーディングスクールに通う生徒にとって、両親に別れを告げ、キャンパスに移り住み、自立への道を歩み始めることは、しばしば大きな転換期となります。

生徒たちは、新しい家庭や学問的な環境に適応するための準備をする一方で、これまでにない自由を手に入れるための管理方法を学ばなければなりません。新しい友達を作り、新しい先生と出会い、新しいシステムに参加し、多くの場合、まったく異なる習慣や伝統を持つことになるのです。教育の専門家は、準備こそがスムーズな出発の鍵であると言います。

ボーディングスクールへの準備は、まずこれから何の情報を欲しいかを知ることから始まります。学校のソーシャルメディアのアカウントをフォローし、ニュースレターを読み、何度も学校を見学し、たくさん質問することで、生徒と保護者双方にとって日常生活がどのようなものかを知る指針となります。また、いつ、どのようにコミュニケーションをとるか、保護者がいつ学校を訪れ、いつ生徒が帰宅するかなど、今後の事を明確にするために話し合う必要があります。バージニア州にある9年生から12年生までの女子校Chatham Hallの学長であるレイチェル・コーネル氏は、「ホームシックにどう対処するか、ホームシックにかかったらどうするか、日々のコミュニケーションで今後起こりうる事を話し合っておくことはとても大切な考えです」と述べています。

 

〇ホームシックを乗り越えて

ペンシルバニア州にあるPerkiomen School(6年生から12年生まで)の校長、マーク・デヴィー氏は、「新しいことが始まると誰でも苦労するものであり、ホームシックになることは普通です。生徒とその親は、ボーディングスクールという人生を変えるような体験に至るまでに、少しの困難には対処できるよう、オープンな会話と計画を持っておくことが大切です」と、彼は言います。

また、初日を迎える前に、学校から提供される機会を最大限に活用すべきだと、コーネル氏は言います。例えば、他の生徒や家族と実際に会ったり、オンラインでつながったりすることが含まれます。「Chatham Hallへの入学を控えた学生には、ルームメイトと連絡を取り合い、顔見知りになり、学生部長と寮生活について気軽に質問することを勧めています」と、コーネル氏は言います。

また、Perkiomen Schoolのデヴィー氏は「保護者は生徒の特別なニーズや課題について、学校関係者と率直に情報を共有し、教育者が生徒に関する全ての事実を把握できるようにすべきである」と、言います。情報をため込むことは有益ではありません。学校側が生徒について知っていれば知っているほど、最高の経験になるよう、パートナーとして協力することができるのです。

カリフォルニアにあるSanta Catalina Schoolの入学担当ディレクターであるジェイミー・バフィントン・ブラウンは、実際にボーディングスクールを卒業した自身の経験から、保護者も常に情報を手に入れておくべきだと言います。「ボーディングスクールでは、生徒が自立し責任感を持つようになりますが、生徒が最も成功するのは、親も学校と関わっているときです」と彼女は言います。

〇異なる年齢層のボーディングスクールへの準備

中学生のボーディングスクールを考えている家庭には、生徒の準備のためにできることがたくさんあるとブラウン氏は言います。例えば、サマーキャンプに参加させたり、家族や友人に会うために1人で旅行をさせたりすることができます。ブラウン氏は、「このような体験が大きな準備になることがわかりました。生徒はボーディングスクールに通う前から自立のための準備を身につけることができるので、入学後により充実した活動ができるようになるのです」と言います。

Perkiomen Schoolの中学部部長であるジャスティン・セル氏は、自立に伴って新たに期待されること(友人関係や洗濯などの家事、食事や授業、活動など)について家族で話し合い、生徒が実際に変化、成長できるように準備することを勧めています。「中学生がボーディングスクールの教室の外で学ぶライフスキルは、カリキュラムの中で学ぶ教育的なレッスンに加えて、貴重なものです」と彼は言います。

また、「高校生は、より自由で柔軟な一日を過ごすことができ、それが大学への進学に役立つのです」とセル氏は続けます。「時間管理がうまくなり、指導的立場、スポーツの練習や試合、より高度なコースワークなどをバランスよくこなすようになり、大学生活での自由と挑戦への準備となるのです」と、彼は言います。

家族は、生徒がボーディングスクールに行く前に自立を促し、より簡単に新しい生活に移行できるようにすることができます。例えば、疑問や不安について、親に頼るのではなく、子どもが直接教師に話すなど、自分自身を守るスキルに力を入れることが有効です。「生徒が何歳でボーディングスクールに入学しても、その現実を知っておくことが重要である」とブラウン氏は言います。彼らは成功も失敗も経験する世界に足を踏み入れるのです。

「親も子も、新しい生活に飛び込んで全力で取り組み、挑戦し、どんな小さな失敗も受け入れて、成長できるように準備すべきです」と彼女は言います。最も重要なことは、他人と自分を比較することをやめることです。成績よりも、努力、献身、決意、姿勢などを重視することが大切です。

そして、子どもを送り出し、別れを告げるときには、手短に済ませることをブラウン氏は勧めています。「生徒に待っているワクワクするようなことに目を向けてあげてください」と彼女は言います。親も子も複雑な心境でしょうから、できるだけ別れは明るいものにしましょう。別れを引き延ばしたり、キャンパスに戻ったりすると、ホームシックがひどくなるだけです。

出典:U.S.News.”How to Get Ready for Boarding School”
https://www.usnews.com/education/k12/articles/how-to-get-ready-for-boarding-school

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