アメリカの大学の卒業率と専攻の選び方

こんにちは。JNLL受付Eです。

突然ですが皆さん、こんな話を聞いたことはありませんか?

「日本の大学は入学するのが難しいけれど、卒業するのは簡単。対してアメリカの大学は入学するのは簡単だけれど、卒業するのは難しい。」

これは果たして本当にそうなのでしょうか?
だとすると、アメリカの大学に入学した後には、どれ位頑張らないといけないのでしょうか?
実際のデータもふまえて、学生たちの卒業状況をお伝えします。


少し古いデータになりますが、「初めてアメリカの大学に入学して、フルタイムで勉強した学生が6年以内(4年制の大学)を卒業できた割合」は60%だったそうです(2008年秋に4年制のアメリカの大学に入学した学生が、6年後の2014年までに卒業した割合)。
公立校の場合は58%、非営利の私学では65%、営利の私学では27%と、大学の形態によっても差が大きく開いています。性別で見ると、男性は57%、女性が62%でした。

また、どれ位競争率の高い学校に通っているかでも、卒業率は大きく異なるようです。
例えば、全入制(コミュニティカレッジなどOpen Admission制度などを採用している、入学し易い教育機関)大学では、6年で卒業した人が36%なのに対して、志願者の25%しか入学できないような競争率の高い4年制大学では、6年で卒業した人は89%です。
(全てNational Center for Educational Statisticsによるデータ)

上記のデータを見ると、競争率の高い大学に通う学生たちの方が、より高い学習意欲と卒業へのモチベーションを保っているのが伺えますが、それでも、2年間留年して89%しか卒業できないというのは、日本の大学と比べると厳しい現実のように思えます。また、全入制の大学に入学したからと言って、その授業内容についていくのは、英語力にハンデがある留学生にとって容易ではありません。卒業または編入を目指すには、ネイティブの学生よりもさらに努力をする必要があります。

最近では、ドロップアウト(中退)対策を取り始めているアメリカの大学が増えているようで、ビッグデータを使って「どんな学生が落第しやすいか」を予測し、早めにサポート・対策を取ることが出来るようになっているそうです。

例えば、あるアメリカの看護学校では最初の看護のコースで成績がAであろうとCであろうとその後の学生生活はうまく送れるけれど、数学基礎のクラスで良い点を取れない場合は大学3年や4年時に成績がふるわない場合が多い、ということが分かっているそうです。
(以上、New York Timesより2017.2.2 By JOSEPH B. TREASTER)

留学先の大学を選ぶ際には、できればその大学の卒業までのサポート体制をしっかり確認しておくと安心でしょう。

また、大学を卒業するために、自分が興味のある分野や得意な分野を明確にして専攻に選ぶというのは、当然ながら大切なことです。
例えば、理数系の科目だと良い点数が取れる、という人は沢山いますが、同じ理数系でも生物は、数字が得意なだけではなく、教科書の理解が出来るレベルまでの英語力がないと良い点数が取りづらい、というようなことが多々ありますので注意が必要です。

これに関しては、自分の興味やその分野での適正を自分である程度確認しておくこともできます。例えば、あなたがビジネス専攻を希望していても、実際にどんな勉強なのか、適性はあるのかなどは、分かりにくいものです。そんなときは、日本語でも良いのでビジネスに関する本を読んでみると役に立ちます。

JNLLスタッフのKさんは日本の大学出身ですが、入学前に自分が興味を持った分野の教授が書いた文庫本を読んで、「面白いなあ!」と感じ、こんな勉強をしたいとワクワクしたそうです。そして実際、その専攻はKさんに非常に合っていたとのこと。

適性があれば、良い成績を取るための努力もそれほど苦にはならないかもしれません。
今は入学することしか考えられないかもしれませんが、渡米後は是非、自分の得意な面を活かした専攻は何なのか、その為には最低どの科目(勉強)をクリアしておかないといけないのかを情報収集して、自分でしっかりと把握し、良い成績が取れるように頑張りましょう!

(更新)JN Language Lab-E

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