留学インタビュー(9) Part 2

皆さんこんにちは。JNLLスタッフKです。

現在ジョージタウン大学へ通うJNLLのOG、K.I.さんさんのインタビューを全3回でお届けいたしております。第2回目となる今回は、学校の勉強に関するお話をご紹介いたします。

ジョージタウン大学卒業後、米国で医者を目指すという目標をお持ちのK.I.さんは、インタビュー時は入学してまだ数か月でしたが、大学院進学を見据えた計画を数年先まで考えていらっしゃいました。

「大学へ入ってから将来を考えよう」という学生の方も少なくはないかと思いますが、4年という月日はすぐに流れてしまいます。大学へ入学した時から、卒業までの目標を整理し、明確なプランを立てることによって、より有意義な大学生活を送ることができます。


【インタビュー(6) Part 2 -K.I.さん/Georgetown University】
Q1.
今学期は何単位取っていますか?
一般科学(general chemistry)の講義と実習*=5単位
ヒューマンバイオ=4単位
宗教学=3単位
一般心理学=3単位
ライティング=1単位

の、全部で16単位取っています。

* K.I.さんは高校でAPコース(Advanced Placement course)を履修し、大学の単位が取得できるAP試験も受けているそうですが、スコアがどれだけ高くてもこの分野を専攻している学生の場合、必ず再度履修しなくてはならないそうです。

★JNLLメモ★
一般的に、大学の授業で扱う内容は「広く浅く」もしくは「狭く深く」だそうですが、次年に受講予定の、有機化学(Organic Chemistry)は「広く深く」学ぶ必要がある、大変レベルが高いクラスだそうです。

K.I.さんが在籍する学部は、医学大学院進学テスト(MCAT)を受けなくても成績優秀であればジョージタウン大学のメディカルスクールに入る道や、米国法科大学院適性試験(LSAT)を受けずにロースクールに入る道が残されている、非常にユニークな学部だそうです。
優秀な学生は、それぞれの大学院進学テストを受けて、さらに上の大学院を目指すと言いますが、万が一、上位90%の医学新学制に残れなかったとしても、選択肢が残されているということになります。

Q2. 授業は難しいですか?また、学生の皆さんはどのような感じで勉強しているのか教えてください。
専攻のヒューマン・バイオロジーは問題ありませんが、宗教学の授業で行われるディスカッションは難しいと感じています。
余談ですが、カレッジとは異なり、ユニバーシティーのシステムでは入学する時点で予め専攻が決定しています。ですから、学生のほとんどが、「この学問を勉強したい」という気持ちをもって入学してきています。裏を返せば、やりたいことが分からないからとりあえずリベラルアーツを選ぶ、という人がいませんので大学に入った時から志が高いかもしれません。勉強内容が難しくて大変だと感じていても、それを乗り越える強さがあります。


Q3. 大学に入る前に不安はありましたか?
高校のクラスが1クラス20名くらいでしたので、大学入学前は、大学のクラスサイズは1クラス100名ほどだと聞いて不安でした。しかし、実際のところ、100名ほどが在籍するクラスであっても、20名弱のセクションに分けられており、少人数制対応もしてくれるので、安心しました。また、講義は100名ほどで受けていても、実習(ラボ)は20名弱で構成されたクラスですので、学校が始まる前は色々と心配はありましたが結果的には大丈夫でした。

Q4. 大学や街の良いところを教えてください。
先生との距離が近い
ことです。教授にもよりますが、ファーストネームで呼ぶことができます。 また、ワシントンD.C. にあるため、有名政治家が来て講演することがあります。以前、ジョン・ケリーが演説しに来た時は、政治家になることを目標に掲げていない私も大変興奮しました。こういったイベントは刺激的で、とても有意義な時間を過ごすことができます。一流と触れ合える環境にいるということは、大変恵まれています

Q5. 他に、学校の特徴はありますか?
この大学の学生は、他の大学でよく見かけるような、スウェットを着て授業に出るようなことはありません。自分が他人にどのように見られているかということを意識している人が多いので、ちゃんとした服装をしています。大学院生は学部生よりも、よりフォーマルな服装をしていますが、ビジネススクールへ通う学部生もスーツを着用しています。常に社会人としての意識をもっているので、自然とフォーマルな装いになってしまいます。

★JNLLメモ★
K.Iさんは
本にいた頃もレストランでアルバイトをしたり、学校でライフガードをしたりと仕事をしていたらしく、大学でも慣れてきたら少しずつアルバイトを始めたいという希望があるそうです。それは金銭的な理由ではなく、社会人として認められるためには、必要最低条件として、仕事をしていなくてはならないということだそうです。大学生という肩書にとらわれず、自分は社会の一部分であるという意識が、学校での装いや振る舞いにも表れているのではないでしょうか。

一般的な日本の大学生の多くは、社会人として認められるためにアルバイトをするという発想は、ほとんどなく、働くということの意味やそれに対する意識が芽生えることなく就職活動の時期を迎えてしまい、慌てて社会人と接する準備をする、というパターンになりがちです。

対等に扱ってもらうためには、学生だったとしても、責任を伴う仕事を持つという行為が、いかに大切であるかということを理解しているK.I.さんや学校の学生達の意識の高さは、非常に興味深いポイントです。


意識の高い学生達が大勢いる環境で、非常に刺激的な大学生活を送っているK.I.さん。学生の服装やクラスの制度、有名政治家の講演など、この大学ならではの学習システムは大変興味深いものでした。

次回はK.I.さんインタビュー最終回、現地での生活についてご紹介したいと思います。どうぞお楽しみに!

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